〔米株式〕NYダウ続伸、113ドル高=ナスダックは安い(27日午前)
【ニューヨーク時事】27日午前のニューヨーク株式市場は、堅調な米経済指標などを背景に買われ、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は取引時間中に一時4万5000ドル台に初めて乗せる場面があった。ダウは午前10時15分現在、前日終値比113.00ドル高の4万4973.31ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は133.16ポイント安の1万9042.42。 7~9月期の実質米GDP(国内総生産)改定値は前期比2.8%増と速報値から変わらずで、市場予想と一致。米新規失業保険申請件数は前週比2000件減の21万3000件(予想21万6000件=ロイター通信調べ)だった。堅調な内容を受け、投資家心理が改善した。 その後に発表された10月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.3%上昇した。伸びは前月から3カ月ぶりに拡大したが、市場予想と同水準だったことで、買い安心感が広がった。26日午後に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、インフレが引き続き高水準となれば利下げを停止する可能性を一部の参加者が指摘していた。 ただ、ダウ平均が連日で最高値を更新する中、28日の感謝祭を前に持ち高調整や利益確定を目的とした売りも出ており、相場の上値は重い。 個別銘柄では、ナイキ、スリーエム(3M)、トラベラーズ、ユナイテッドヘルス・グループなどが高い。半面、セールスフォースやエヌビディア、アップル、マイクロソフトなどのハイテク関連が売られている。ダウ30種構成銘柄以外では、デル・テクノロジーズが急落。8~10月期決算では売上高、1株当たり利益ともに市場予想を下回ったことが嫌気された。