韓国外相「外交に空白生じないよう努力」 非常戒厳で危機感
【ソウル聯合ニュース】韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官は9日に開いた室長・局長会議で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が一時「非常戒厳」を宣言したことについて、ウクライナに侵攻するロシアへの北朝鮮兵派遣により韓国の安全保障に対する脅威が増すなど国際情勢の不確実性が高まる重大な時期に「このような事態」が発生し胸が痛いと述べた。そのうえで、「気持ちを入れ替えて韓国の外交にわずかな空白も発生しないよう渾身(こんしん)の努力を尽くさなければならない」と強調した。 また「今のような状況がもたらされたことに対して外交部長官として、そして閣僚の一人として責任を痛感している」とし、国民に謝罪した。趙氏は尹大統領が3日夜に「非常戒厳」宣言を出す前に開いた閣議で、外交に及ぼす影響などを指摘して戒厳宣言に反対したとされる。 趙氏は「状況が非常に厳しいだけに、われわれがいつにも増して相当な覚悟で業務に臨まなければならない」と危機感をあらわにした。 また「何よりも韓米同盟が揺らぐことなく堅固に発展していくよう米国と緊密に意思疎通しなければならない」として「このような意思疎通がトランプ次期政権とも円滑になされるよう必要な措置を取り、米新政権発足を控えて用意しなければならない政策課題や相互政策調整のための準備作業にも万全を期してほしい」と要請した。 さらに韓米日協力も主要課題と指摘し、「日本、中国などの主要国とも必要な意思疎通をしていかなければならない」と指摘した。 趙氏は「われわれに対する友好国の信頼と国際社会の期待を回復するための努力も疎かにしてはならない」とし、「時間はかかるだろうが、着実に誠意を持って信頼回復のための外交努力を傾けていかなければならない」と強調した。
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