高校生野手は遊撃手に好素材続出!石塚裕惺は1位入札の可能性もあるか【ドラフト候補を一挙紹介】
プロ野球のドラフト会議まで2か月を切った。夏の甲子園が終わり、各球団のスカウト会議でも絞り込みの時期に入っている。 今回は高校生野手の指名候補についてまとめてみたい。 ■花咲徳栄・石塚は1位入札の可能性 全体的に今年の高校生野手は遊撃手に好素材が揃っている。 その筆頭が石塚裕惺(花咲徳栄)だ。強肩かつ強打、そして俊足と高いレベルで三拍子が整っている。打撃面は高校通算26本塁打と特筆すべきほどではないものの、その技術は高校生の中では頭ひとつ抜けている。右のスラッガーで遊撃を守るとなれば、1位入札の可能性もありそうだ。 石塚と双璧を成すのが宇野真仁朗(早稲田実)だ。こちらも右のスラッガーで、今春から使用の木製バットでも本塁打を量産。夏の甲子園でも鳴門渦潮との初戦で3安打3打点の活躍を見せており、大舞台での強さを示した。 守備型の遊撃手では中村奈一輝(宮﨑商)の名が挙がる。183cm71kgと細身だが、運動能力の高さは折り紙付き。投手として140キロ台中盤を出す強肩ぶりも魅力だ。 他のポジションでは、箱山遥人(健大高崎)が上位候補に入るだろう。今春の選抜優勝校のキャプテンで4番・捕手。チームの大黒柱として夏も聖地に導いた。実力の確かさとともに、リーダーシップの面でも期待できそうだ。また、外野手の正林輝大(神村学園)は打力の高さでプロを目指せる。 この中で石塚、宇野、箱山の3人は「第13回 BFA U18アジア選手権」に出場するU-18侍ジャパンのメンバーでもある。国際舞台での躍動に期待しよう。 ■甲子園組に出ていない選手にも有力遊撃手が多数 夏の甲子園に出ていない選手の中にも有力な遊撃手が多い。 齋藤大翔(金沢)は石塚、宇野と引けを取らないスケールを誇り、勝負強い打撃が武器。颯佐心汰(中央学院)はソフトバンクの今宮健太を彷彿させ、小柄ながら運動能力で勝負できる逸材だ。 今坂幸暉(大院大高)はアグレッシブな守備が持ち味。チームが春季大会で大阪桐蔭、履正社を破って優勝したが、その原動力は今坂だった。森井翔太郎(桐朋)は都内の進学校に現れた素材。夏の初戦にはスカウトが40人集まり、話題を呼んだ。なお、森井は米国の大学進学も視野に入れているそうで、進路選択にも注目したい。 他のポジションを見ると、モイセエフ・ニキータ(豊川)はパワー抜群の左の大砲。選抜では新基準バットで右翼席に本塁打を放っている。左の強打者でいうと、森駿太(桐光学園)の評価も高い。 捕手は守備型の龍山暖(エナジック)、打撃型の椎木卿五(横浜)が有力候補。龍山は172cmと上背こそないものの、ソフトバンクの甲斐拓也のような強肩が見もの。椎木は今夏の神奈川県大会決勝でサイクル安打を記録するなど、天性のセンスが光る。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]