ヘディングの名手が「先制」も…直後に冷水、チームを救った「代表36試合8ゴール」の破格DF【「奇跡の12ゴール」最強スペインが産声を上げた日】(4)
■「4分間で4得点」すさまじい執念
残り30分。まだ7点が必要だった。しかし、後半17分間からの4分間で、スペインはなんと4ゴールを奪ったのである。 攻撃を得意とするDFマセーダは、すでにアタッカーだった。後半17分、左に流れたボールを拾ったゴルディーリョが切り返して右足で入れたクロスが右に流れるところに走り込んだマセーダが右足を一振、ゴールに叩き込む。1分後には、セニョールの右CKをサンティリャーナがヘッド、マルタDFがかろうじてはじき出したところにマセーダが跳び込んでダイビングヘッドで決め、7-1とした。 さらに1分後には、相手のドリブルを停めたマセーダがドリブルで前進、前線に送ったボールを受けたリンコンがペナルティーエリア内で2人をかわして右足シュートで8-1。そして2分後の後半21分には、ゴルディーリョが左から入れたボールを右ポスト前でサンティリャーナが体で止め、左足で蹴り込んで9-1としたのだ。4分間で4点! すさまじいスペインの執念だった。 アントニオ・マセーダはバレンシアの北にあるサグントで生まれ、スポルティング・ヒホンでスペインを代表するDFとなった選手である。スペイン代表36試合で8得点という得点記録は、当時のDFとしては破格のものといえる。189センチとこのチーム随一の長身だったが、足元のテクニックが巧みで、リーダーシップもあった。
大住良之
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