ノーベル平和賞の日本被団協が会見 「核兵器廃絶」へ決意語る 「最初は来年受賞させようと思っていたと」オスロ開催の晩餐会で聞いた“裏話”も
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協が24日午後、東京都内で会見し、来年の原爆投下80年を前に「運動を強めていきたい」と決意を語りました。 日本被団協 田中熙巳 代表委員 「これまでやってきたことを、より一層取り組んでいかなくちゃいけないなと。(来年は原爆投下)80年というのはひとつの区切りですから、80年を大事にして運動を強めていきたいなと思っております」 24日午後、日本記者クラブで行われた会見で、日本被団協の代表委員・田中熙巳さん(92)はこのように述べ、核兵器廃絶への決意を改めて語りました。 日本被団協の代表団は12月8日から13日までの日程でノルウェーの首都・オスロを訪れ、ノーベル平和賞の授賞式や晩餐会のほか、各国メディアの取材や地元の高校生への講演などを通じて広く核兵器の廃絶を訴えました。 田中さんは会見で、滞在最終日の夜に催された晩餐会での“裏話”も明かしました。 日本被団協 田中熙巳 代表委員 「最後の晩に審査員の皆さんとお食事をすることができましたのでいろんな裏話を聞きましたけど、(日本被団協には)来年受賞させようかなと思っていたと、最初は。だけど、いろいろ議論をしていたら『来年じゃもう遅いんじゃないか』と。来年の運動のためには、今年授賞して世界の世論を大きくしてほしいという思いがしたから、今年に決心しましたと」 来年は広島と長崎に原爆が投下されてから80年になります。田中さんは、こうしたなかでの授賞に「すごい判断を感じた」と語りました。 一方、今回のオスロ訪問にあたり、代表団らの渡航費などを募るクラウドファンディングを行い、最終的に目標額の1000万円をはるかに上回る4473万5000円の支援がおよそ5300人から寄せられました。 これについて、日本被団協は「いただいたご寄付は渡航費に支出し、残りはみなさまの思いに沿って被団協の活動に充てさせていただきます。多くのみなさまのご支援に感謝とお礼を申し上げます」とコメントしています。
TBSテレビ