学習塾運営の個別指導塾スタンダード(福岡)など2 社、民事再生法の適用を申請
(株)個別指導塾スタンダード(TDB企業コード:800617334、資本金1000万円、福岡市博多区綱場町6-15、代表吉田知明氏)と、(株)SCホールディングス(TDB企業コード:413004966、資本金5000万円、同所、同代表)は、6月28日に福岡地裁へ民事再生法の適用を申請した。 申請代理人は舞田靖子弁護士(舞田法律事務所、福岡市中央区天神1-14-4、電話092-725-2500)。監督委員には、山本紀夫弁護士(TMI総合法律事務所福岡オフィス、福岡市博多区博多駅前2-19-22、電話092-402-1120)が選任されている。 当社は、2001年(平成13年)1月創業、2002年(平成14年)1月に(有)スタンダードカンパニーの商号で法人改組されたのち、2013年6月に現商号となった学習塾の運営業者。小学生や中学生を対象とした学習塾「個別指導塾スタンダード」の運営を手がけ、ピーク時は西日本地区を中心とした全国で約500校展開していた。1教室あたりの規模は最大70人程度で生徒の学習レベルに応じたオーダーメイドの学習カリキュラムや1対2を基本とする少人数での教育体制をとっていたほか、入会金や解約違約金が発生しない低料金システムなどがファミリー層から一定の評価を受けたことで、2019年4月期には年収入高約82億1800万円を計上していた。 しかし、新型コロナ感染拡大の影響などで対面での授業が制限され、多くの不採算校が発生。閉鎖による教室数の大幅な減少を余儀なくされたことで、2023年4月期の年収入高は約30億3500万円に激減していた。固定資産除去損や不採算校の閉鎖に伴う事務処理費用の負担などで大幅な赤字を計上。債務超過に陥るなど苦戦を強いられていた。その後も教室の閉鎖を進め、2023年には約290校に減少していたなか、中小企業活性化協議会の支援のもと再建を模索していたものの、取引先に対して支払い遅延を頻発するなど、資金繰りの悪化が表面化。教室展開に伴う多額の借入金の返済負担も重かったことから、今回の措置となった。 (株)SCホールディングスは、グループ企業への経営指導を行っており、(株)個別指導塾スタンダードに連鎖した。 負債は2023年4月期末時点で(株)個別指導塾スタンダードが約60億3830万円、(株)SCホールディングスが約43億4193万円、2社合計で約103億8023万円。