「悔しいっす」あと5人で”ノーノー”逃した阪神・才木浩人。快挙目前での痛打に虎党ため息も、両リーグトップ7勝に拍手喝采「マジで凄いな」「沢村賞あるかも」
惜しくも、今季3度目の快記録が寸前で途切れた。 6月9日、阪神甲子園球場で行なわれた阪神タイガース対西武ライオンズ戦で、阪神先発・才木浩人が7回終了まで無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を継続していたが、8回表に三塁打を打たれて、偉業は幻に…。残りアウト5つと、あと一歩だった。 【動画】あとアウト5つで”ノーノー”達成ならずも、阪神・才木浩人が8回9K無失点の快投! 才木は序盤から快調なピッチングで、7回までノーヒット投球。許した走者は3回と5回に与えた2四球の2人のみで、本拠地ファンも大声援で背番号35の記録達成を後押しする。 レオ打線を無安打に抑える若武者の好投に、猛虎打線が終盤ついに応える。7回先頭の糸原健斗が中前打、梅野隆太郎が右前打でチャンスメイク。木浪聖也が初球犠打を決めて、1死二、三塁で9番の才木に打順が巡る。当然、才木はそのまま打席に入るも三球三振で2アウト。しかし、1番の中野拓夢が西武先発の渡邉勇太朗のスプリットを捉えると、打球はセンターの頭上を越える値千金の2点三塁打。待望の先取点をもたらした。 さらに、2死三塁から前川右京が一、二塁間を破る適時打でリードを3点に広げて、才木を強烈に援護した。 大記録の期待が高まった8回、才木は先頭の源田壮亮に3球目を投げ終えた時点で、右足を気にする素振りを見せ、治療のため一旦ベンチへ退く。続投が危ぶまれたが、治療後に投球を再開。源田を打ち取ったが、直後の山野辺翔に右翼ポールへの三塁打を打たれ、スコアボードに「H」が表示されて記録達成は叶わず。しかし、後続をしっかり仕留めて無失点に抑えた。 9回は守護神の岩崎優にマウンドを託し、ベンチで3対0の完封勝利を見届けた才木は8回112球、9奪三振の熱投で今季7勝目を挙げた。 5月の戸郷翔征(巨人)、今月7日の大瀬良大地(広島)に続く快記録には届かなかったが、SNS上の虎党は「才木マジで凄いな」「素晴らしいピッチングでした。サンデー才木、お疲れさんやでー!」「(右翼の)森下も、もう少し早くフェンスまで行けてたらだけど…仕方ない。その後のピンチで失点しないのが才木の凄いとこ」「8回無失点なら文句なし!」「足の異変で心配したが、見事な7勝目!」などと、ノーノー達成は逃すも、両リーグトップに立つ7勝目に喝采と労いの言葉が寄せられた。 ヒーローインタビューで才木は冒頭、「悔しいっす」と本音を吐露。気になる足の状態は「つっただけなので、全然大丈夫です」と問題ないことを強調。「(9回は)もちろん行きたいと思ったけど、コーチにやめとこうかーと言われて。(昨日まで)チームがいい流れできていたので、自分も続けるように投げてました」と振り返った。 6月2日のロッテ戦では今季3度目の完封勝利を飾るなど、圧倒的な投球を見せる25歳。防御率は驚異の1.19をマークし、虎党からは「沢村賞あるかも」など期待が膨らむ声が上がっている。 構成●THE DIGEST編集部