【みやこS・厩舎直送】〝二刀流〟サンライズジパングはド根性馬「回復力や精神力はすごいものがある」
[GⅢみやこステークス=2024年11月3日(日曜)3歳上、京都競馬場・ダート1800メートル] サンライズジパング(牡3・音無)は前走のJpnⅠジャパンダートクラシック(3着)でレース中に打撲していたことが判明。幸い、馬体に大きな異常は認められなかったため、ここへの参戦が決まり、全休日の28日も自厩舎で元気な姿を見せていた。 「皮下の腫れは結構あったんですけど、その痛み自体は徐々に取れてきたので、ケアしつつ進めてきました」 担当の平井助手が丁寧に説明する。昨年のカトレアS(OP)はレース中に他馬との接触があって15着と大敗。続く芝のGⅠホープフルS(3着)では最終コーナーで進路をカットされる不利を受けるなど、これまでもかみ合わない競馬が多かった。「そのたびに乗り越えて使えているし、勝っている馬なので、偉いなと思います」と愛馬をいたわる。 促された分しか前に行かない面があるものの、その分エネルギーロスも少ない点が長所。同助手は「ダートならそこまで速い脚は求められない。芝のGⅠを走っているし、ダートGⅡではスピード能力は上位だと思います」と自信を見せる。 体重は春から大きく変わらないが、夏を越して無駄な肉がなくなり、体が締まって筋肉量が増えたという。芝、ダートどちらも勝利経験があり、GⅠ(JpnⅠ)で上位争いに加わってきた〝二刀流〟。ここで賞金を加算できれば、年末のGⅠ有馬記念をはじめ、レースの選択肢が大いに広がる。同助手は「この馬の回復力や精神力はすごいものがある。走ることが嫌になる馬ではないので、いろんな可能性を持っていると僕は思います」と期待を込めて愛馬を送り出す。
東スポ競馬編集部