ワンボックスカーってどんなクルマ? 定義やミニバンとの違い、メリットなどを解説
ワンボックスカーとは?
90年代以降、ミニバンが多様化したことで、ワンボックスカーの定義が曖昧になりました。テレビのニュース番組で、アナウンサーが「事故を起こしたワンボックスカーは……」などと説明しながら映像にはステップワゴンが映ったりすると、「ステップワゴンはワンボックスじゃなくツーボックスだよ!」とツッコミを入れたくなるマニア諸兄は多いことでしょう。 【写真】商用車界の絶対王者! ハイエースの歴史を振り返る(全14枚) 世間一般的に多用される「ワンボックス」と違い、「ツーボックス」と「スリーボックス」という言葉は、今ではクルマ雑誌ぐらいでしか使われなくなったので、ミニバンタイプのクルマはすべてワンボックスとひとくくりにされるようになっています。
ワンボックスの定義
本来、クルマのスタイルを大まかに識別する「ボックス」とは、エンジンルーム、居住空間、荷室の3つの箱のことを意味し、ハイエースのように、ひとつの箱のなかにエンジンルームと居住空間と荷室のすべてが収まっているクルマのことをワンボックスと呼びます(レーシングカーや運送業界でいう〝ハコ〟はまた別の意味で使われる)。
ツーボックスの定義
エンジンルームと、居住空間&荷室の2つの箱から構成されるハッチバックスタイルのクルマはツーボックス。
スリーボックスの定義
そしてセダンやクーペのように、エンジンルームと居住空間と荷室の3つの箱が完全に分割されたクルマはスリーボックスです。典型的な例はタクシーとして使われるクラウンコンフォートで、真横から見ると見事な凸型をしているのでわかりやすいですよね。
ミニバンとは
いまどきミニバンを知らない人はいないと思いますが、コンパクトミニバンは別として、いうほど“ミニ”ではないですよね。 元々、ミニバンとは1983年にデビューしたダッジ・キャラバンがその元祖といわれています。当時、フルサイズバンが商用車ベースのFR車だったことに対して、キャラバンは乗用車ベースのFFレイアウトを採用。いまでは当たり前になりつつある3列シートやスライドドアも備えるなど、実用性が高いことで大ヒットとなりました。 その後、GMやフォードといったアメリカの自動車会社がミニバンを市場に投入。 国内でも1980年代に入るとキャブオーバータイプのワゴンとともに日産プレーリー、三菱シャリオといったFF乗用車をベースとした3列シートのミニバンが登場。 1994年に登場したホンダ・オデッセイや1996年登場のホンダ・ステップワゴンが人気を集めたことで、ミニバンが市場に定着しました。