能登半島地震から「1年」 半島ならではの難しさ、過疎による“インフラの高齢化”を考える
モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜 6:00~9:00)。この記事では、2024年12月30日(月)~2025年1月3日(金)の放送から、ニュースを象徴する1つの数字にスポットを当てるコーナー「SUZUKI TODAY’S KEY NUMBER」で取り上げたトピックを紹介します。
◆能登半島地震から「1年」
石川県防災会議震災対策部会の委員で、能登半島地震の復旧・復興の助言をおこなっている金沢大学准教授の青木賢人(あおき・たつと)さんによると、「仮設住宅は能登半島地震の分は整ったけれども、9月の豪雨災害の分はまだ整備できていない。その一方で、道路などのインフラは少しずつ良くなってきている」とのことです。 なお、「産業面では漁業、観光業は復興しつつあり、製造業は大企業の事業所が戻ってくるかどうかが課題」と青木准教授。 また、半島であるがゆえの支援や復旧の難しさ、私たちが考えるべき教訓については「陸地の真ん中での被害であれば、四方八方からアプローチができて支援が可能なんですけれども、(能登半島地震では)細長い陸地の先っちょのところが被災しました。そうした被災地に対する物資の供給や人材の供給をしていくのが非常に難しいというのが能登半島地震の非常に大きな特徴だったかなと思います。それからもうひとつは、土地が不便なところにあるので、どうしても過疎化や高齢化が進んでいきます。インフラがボロボロになっているというのも、やっぱり過疎高齢化によるところが大きい。人がたくさん居て、商業ベースにいろいろなものがのっていれば、さまざまなインフラやリソースも新しい状態が保たれるんですけど、人が少ないとどうしても投資が少なくなってしまい、特に水道周りのダメージが大きかった。 また、高齢者が多いことで支えが必要な方々が多い。お年寄りですから、自分の命を守ることが難しくなるし、高齢者同士の支え合いなので共助も難しくなるし、税収が少なくなることで公助も難しくなっていく。半島における被害と少子高齢化地域であるがゆえの被害というのが、全国の教訓になるような大きな特徴だったかなと思います」と述べていました。