窓を開けただけで「熱風」が部屋に入り込んだ夏。エアコン代がもったいないですし、来年以降、夏の間は「換気」を諦めるべきでしょうか?
夏の猛暑では窓を開けると熱風が室内に入り、室内の温度が上がってしまいます。そんな暑い時期の換気とエアコンの使用のバランスを解説します。効率的な換気方法や、エアコン代を節約するためのポイントについてもご紹介します。 ▼エアコンを「24時間」つけっぱなしだと、電気代はいくらかかる? 1ヶ月の電気代を試算
換気が必要な理由
換気をすると、室内の二酸化炭素の濃度を下げて酸素の濃度を上げることが可能です。二酸化炭素の濃度が上がると、呼吸数の増加や頭痛など身体に影響が出てくることがあるため、暑くても積極的に部屋の換気をしましょう。 厚生労働省が定めている必要な換気量として、二酸化炭素濃度1000ppm以下の維持を推奨しています。 換気によって室内の有害物質を屋外へ排出することが可能です。花粉やホコリ、カビ、ダニ、ハウスダスト、家具や家屋からの化学物質などを屋外へ逃がすことが可能です。 積極的な換気によって室内の空気を浄化できます。夏は気温が高くてジメジメと蒸し暑い日が続くため、カビの発生予防にも効果的です。
夏の換気目安
24時間換気システムが住宅に付いていて、節電で切っている場合には稼働させておきましょう。そのうえで、1時間につき5~10分ほどが適切な換気頻度の目安です。 排気ができる浴室やキッチンの換気扇を作動させることで、吸気側の窓を全開しなくても十分に換気ができます。窓やドアを開けて換気する際には1箇所だけでなく、2箇所の窓を同時に開けると効果的です。 雨の日でも酸素の取り込みや有害物質の排出のために換気をしましょう。台風や土砂降りの日を避けて、家のなかに雨が吹き込まない窓を少し開けて換気をしてください。特に雨上がりは空気中のチリがなく、空気が澄んでいるためおすすめです。 窓をあまり大きく開けたくない、空気の循環を感じられない場合には、サーキュレーターや扇風機の活用も検討してみてください。 サーキュレーターや扇風機の最大消費電力は21W程度です。そのため、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会の電気料金目安価格31円/kWhより、1時間あたり約0.65円の電気代で空気を循環させ、換気できる計算になります。