<センバツ・目指せ!日本一>智弁和歌山 選手紹介/11 井口恒星選手/上田潤一郎選手 /和歌山
◇祖父母のグラブとともに 井口恒星選手(1年) 「最後までやりきること」をモットーにしている。これまで「うまくいかないと、すぐに諦めてしまうタイプ」だったと言うが、高校に入って周りのレベルの高さに奮い立たされた。 大切にしているグラブは、入学時に祖父母が「甲子園で頑張ってよ」と用意してくれたものだ。父・直也さんは智弁和歌山OB。1994年のセンバツ初優勝時のチームで、強打の捕手として鳴らした。「甲子園は自分の力以上のものが出せる場所」と教えられたといい、「普段からコツコツやること」と励まされた。 任されているのは遊撃手だ。捕球から送球までの時間を短くし、無駄な動きをなくすことを目指して練習の数をこなしている。「レギュラーの小畑虎之介選手(2年)に負けないように」と、先輩の背中を追いかける日々だ。 ◇故障も腐らず技術向上へ 上田潤一郎選手(1年) 昨秋から昨年末にかけ、右肩の故障で練習できない日々が続いた。「腐ったらあかんで。1年生で諦めたら何も生まれない」と母が言ってくれたという。 そんな言葉にも押され、「センバツで、絶対にベンチに入ろう」と気持ちを切り替えた。捕手として、二塁への送球の精度や速度を上げる課題に取り組んでいる。 現役時代、捕手だった中谷仁監督から「レベルアップするには、持っている材料を取りに行かなくては」と積極的に助言を仰ぐ。投球を受けることが多い石原大聖投手(2年)からも意見を聞き、構え方を見直す。テレビで見た米大リーグに憧れ、小学2年生で始めた野球。「興味を持ったことに熱中できる」との性格が生きる。 ミットには「まず笑え」と刺しゅうされている。「日本一のために必要とされる選手になりたい」と前を向く。