2024年に新登録された世界遺産、知ってる? 今行きたい「日本の世界遺産」全26カ所一覧
◆浄土思想による寺社と美しい庭園が残る平泉【岩手】
平安末期、都から遠く離れた東北で強大な勢力を誇った奥州藤原氏。拠点とした平泉では、仏教の文化が根付くとともに、中尊寺(ちゅうそんじ)や毛越寺(もうつうじ)など歴史的価値の高い寺社が建立され、現代に至っています。 金色に輝く中尊寺金色堂や浄土思想に基づく景観が残る毛越寺の庭園などが貴重と判断され、2011年に「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群-」として文化遺産に登録されました。 奥州藤原氏の存亡に大きく関わりを持った源義経にまつわる歴史も踏まえて、ゆっくり歩きたい街ですね。
◆はるか昔から信仰を集める日光【栃木】
関東で最初に世界遺産として登録されたのは「日光の社寺」。 徳川家康公をご祭神とする日光東照宮、はるか昔から信仰を集めてきた日光の氏神である日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)、輪王寺(りんのうじ)の二社一寺が文化遺産として登録されています。 三猿、陽明門、眠り猫がある日光東照宮、神橋、華厳の滝など、見どころが多くありますね。
◆名だたる建築家が日本に遺した近代建築運動の結晶、国立西洋美術館本館【東京】
数多くの博物館や美術館が集まる東京・上野。その中の一つである国立西洋美術館本館は、1959年に開館した美術館で、印象派の絵画や彫刻など西洋美術の作品を幅広く展示公開しています。 この建物を設計したフランスの建築家ル・コルビュジェは、ヨーロッパを中心に斬新な近代建築の建物を数多く造り、それらがのちの建築に大きな影響を与えたということで、フランスの取りまとめで世界遺産へ推薦。 2016年に「ル・コルビュジエの建築作品 - 近代建築運動への顕著な貢献 -」として文化遺産への登録が叶い、国立西洋美術館本館も構成資産の一つとして世界遺産に登録されました。 展示作品の増加に対応して、無限に広げられるよう設計された建物の構造にも注目しながら美術鑑賞を楽しみたいですね。
◆世界でもっとも遠い島、小笠原【東京】
東京の南方洋上1000キロの沖に浮かぶ小笠原諸島。父島・母島・兄島・聟島(むこじま)など、家族の名前が付けられた島々から構成されています。 小笠原諸島は、大陸と地続きになったことがないため、動植物が独自の進化を遂げて多くの固有種が生息する世界でも希有な環境です。この貴重な環境が評価され、2011年に世界自然遺産として登録されました。 東京・竹芝桟橋から小笠原海運のおがさわら丸に乗って片道24時間かかり、世界でもっとも遠い島ともいわれる小笠原。手つかずの自然を体感すべく、1度は訪れたいところです。