”適正スピン”と”安定キャリー”が大切です。スコアにつながるドライバーショットをクラブとスウィングの専門家が徹底解説!
「低スピン弾道は飛ぶ」という話は、いまやゴルフ界の常識。一方、「クラブもボールも低スピン化している今の時代は、“適正スピン”が大切」という話も最近よく聞く。ひと昔前は「吹き上がる」という表現くらいしかなかったドライバーのバックスピン量。週刊ゴルフダイジェスト11月5日号から一部抜粋し、クラブとスウィングの2人の専門家が語る「スコアにつながるドライバーショット」を紹介しよう。”いまどきスピン”の実態が見えてきたぞ!
PGAのプロだって低スピンすぎる選手はほぼいない
「スピンは、ボールを”浮揚”させるのに大切な要素。実際、フィッティングをしていて、スピン不足で『ボールが上がらない』なんて言っているアマチュアの方、多いんです」という堀口プロ。 「確かに、“一発の飛び”を考えれば低スピン弾道もありですが、スピンが少なすぎると、ボールが上がりにくく、キャリーも安定しづらい。決して、スピンは少なければ少ないほどいいわけではないんです」 昨年のZOZOチャンピオンシップでPGAツアー選手の弾道データを見て、驚いたという堀口プロ。 「HS50m/s以上、ボール初速も80m/s近くある、PGAツアーの選手でも、スピン量は2500~2600回転くらいが平均。X・シャウフェレは、ボール初速79 m/s、打ち出し角12度、スピン量2600回転くらいで最高到達点40m近い高いボールを打ってくる。C・モリカワも2700回転くらい。2000回転前半の選手なんてほぼいませんでした。ヘッドがアッパーではなく、レベルで入ることによって、安定したヘッド軌道になり、これが“適正スピン”の入った安定したキャリー飛距離や弾道を生む。スピンが少なすぎると、球がよじれやすいですから。タフなコースで、ハザードを避けて、狙った場所にボールを運ぶ。そんなティーショットに最適な弾道なのだと思います」
堀口’s CHECK 01 「レベル軌道で適正スピン。これで安定キャリーを生んでます」
「多くの選手は、フェース向きのコントロールがしやすいレベル軌道でヘッドを入れています。この軌道が適正なスピンを発生させ、安定したキャリーや弾道を生む。アッパー軌道ではフェース向きの管理が難しいんです」