「9-85」のミニに「3-10」のアルファロメオに「27」のフェラーリ……って? そんじょそこらのクルマ好きじゃ意味がわからないマニアの「希望ナンバーの由来」
車名や型式をそのまま表現したナンバーも多い
イタリアのアルファロメオは、少し前まで「147」「156」「159」などの3桁の数字をそのまま車名としていたため、そのものズバリで「アルファロメオ156のナンバーが品川●● さ 156」だったりというケースはよくありました。 このあたりはまだわかりやすいのですが、アルファロメオのミト(MiTo)というクルマに「310」という希望ナンバーを付けるのは、クルマ好き以外の人にとってはやや難解でしょうし、「ジュリアというアルファロメオのセダンは型式が952だから、ナンバーも952にした!」みたいな話は、あまり知らなくてもいいかもしれません。 また、前述したミニは「32」「3298」などの一般的な人にとってもわかりやすいパターンが多い半面、「37」や「3237」などの、普通に考えると「なぜミニが37なんだ……?」となるパターンもあります。 37というのは、英国製の元祖ミニが1964年のモンテカルロ・ラリーで初優勝した際に、パディ・ホプカーク選手がドライブしたMINIクーパーSに付いていたゼッケン番号です。そんなことを知ったところで、あなたにとっての得は何ひとつないのですが、37系のナンバーを付けているミニオーナーに「おっ、パディ・ホプカークですね?」といってあげると喜ぶと思いますので、機会があれば、そして気が向いたら、いってあげてください。 フェラーリやポルシェも、ちょっと前のアルファロメオと同じく「車名は3桁の数字」である場合が多いため、「フェラーリ458イタリアだから458」「991型のポルシェ911だから991」みたいな安直系ナンバー(すみません)も多いものです。 しかし、フェラーリでは「27」という中途半端な数字を選んでいるオーナーもいて、これは1981年のF1グランプリでフェラーリに乗って大活躍した伝説のドライバー、ジル・ヴィルヌーヴが付けていたゼッケンの数字に由来しています。 そして、ポルシェでは前述のとおり「991」とか「911」などを付ける人も多いのですが、なかには「1931」というシブい数字を付けている人もいます。これは、ポルシェ社の創業者であるフェルディナント・ポルシェ博士が、ポルシェ社の前身となるデザイン事務所をドイツのシュトゥットガルトで開業した「1931年」へのリスペクトを意味しています。このあたりに気づいてあげるとクルマ好きは単純に喜ぶはずですので、もしも機会があれば、この情報をご利用ください。 それでは失礼します。
伊達軍曹