スペインの「冬の風物詩」6選。生ハムの原木がプレゼント用に店に並び、宝くじ会場は行列も
人生100年時代、第二の人生をガラリと変える人もいます。結婚、子育て、離婚、病気を経て、昨年からスペインへの単身留学を送っている54歳のRitaさん。SNSでもスペインと日本の違いについて発信しており、人気です。年末にさしかかる今の季節になると、スペインの街は一気に冬仕様になるといいます。そんなリアルなスペインの模様を紹介してくれました。 【写真】プレゼント用に売られる生ハム
スペインの冬の特徴6つ
スペインの季節は「夏と冬の2シーズンしかない」と言われるくらい、夏の陽射しで汗をぬぐっていた翌週に、北風が強く慌ててコートを着るような環境です。そんな急変で樹木は一斉に枯葉となり、通りもガラッと冬景色となります。 スペインの冬は最低気温3~4℃。寒さは厳しくなりますが、イベントや装飾も多く明るさを感じる冬です。この時期、さまざまな場所で冬に向けた準備が始まり「そうそうスペインの冬ってコレコレ!」と感じる風景が増えてきました。今まさに11月の日常で見かける、スペインお決まりの冬支度をお伝えいたします。
1:冬用のお菓子が一気に登場する
シーズンごとに甘い物が欠かせないスペイン。冬のお決まりのお菓子は、トゥロン(砂糖・ナッツなどを固めた板状菓子)、ポルボロン(アーモンド・バター・小麦粉でつくられたホロホロのお菓子)、ロスコンレジェス(バウムクーヘン形のパンにクリームが挟まれゼリーアメが飾られたもの)など、たくさんの種類が登場します。 各スーパーには専用売り場ができ、小ぶりなクッキーやチョコレートは量り売りのコーナーも人気です。このお菓子類、夏はほとんど見かけませんが、寒くなると急にお店などでお目見えするもの。11月は少し時期早々ですが、うれしそうに袋詰めしている子どもたちをもう見かけます。
2:生ハム売り場がプレゼント仕立てになる
生ハムは、専門店・デパート・大型スーパーなどで季節に関わらず目にしますが、この時季になると、贈り物コーナーに模様替えされます。足一本丸ごとの原木は、パーティや贈答品でもよく使われ、年末に従業員へ配る会社もあるそうです。 また各家庭では枝肉を常備している家も多く「来年の一本」として年末に購入するとも聞きました。値段は部位により大きく違いがありますが、1本200ユーロ(約32,600円)~600ユーロ(約97,800円)。私のような生ハム慣れしていない人が、幸運にも1本いただいちゃった! というときは、スーパーなどでスライスしてパック詰めにしてくれるそうです。