AIによる人物のフェイク画像は「目」で見分けられる? 銀河の形態測定を応用
調査結果から、ディープフェイク画像には両目の間にいくつかの違いがあることがわかったとのこと。一方で、本物の画像では両目の間にほぼ一貫性のある反射が見られるとしています。 ジニ係数は通常、銀河の画像に含まれる光の画素がどのように分布しているかを測定するために使われます。この測定は、銀河の画像を構成する画素を光束の小さい順に並べ、完全に均等な光束分布から予想される結果と比較することによって行われます。 ジニ係数の値が0ならば、光が画像のすべての画素に均等に分散されている銀河であり、値が1であれば、すべての光が1つの画素に集中している銀河になります。 研究チームはまた、もともと銀河の光の分布を測定してその形態を判断するために天文学者によって開発されたツールである「CASパラメータ」もテストしましたが、目のフェイク画像を予測するのには役立たないこともわかりました。 Pimbblet教授によれば、本研究で用いられた方法でフェイク画像を確実に検出できるわけではなく、本物と偽物を誤って判別することもあると注意を促しています。しかし、ディープフェイクを検出する方法の導入競争に当たって、本研究はその計画の基盤を提供してくれると結んでいます。 本記事は2024年7月17日付けで王立天文学会(Royal Astronomical Society)の「News & Press」に掲載された記事「Want to spot a deepfake? Look for the stars in their eyes(ディープフェイクを見つけたい? 彼らの目の中にある星を探そう)」を再構成したものです。 Source Royal Astronomical Society - Want to spot a deepfake? Look for the stars in their eyes
吉田哲郎 / sorae編集部