橋本日本製鉄会長、CN実現に向け若者への期待強調「政府、経済界へ発信を」。次期エネ基本計画の有識者会議で発言
「次世代の方々が脱炭素に対し関心が高く、さまざまなアイデアを持っていることがわかり、心強く感じた」。日本製鉄の橋本英二会長兼CEOは26日、次期エネルギー基本計画のあり方について議論している有識者会議で、若者への期待を語った。 この日は、日本若者協議会やクライメート・ユース・ジャパンといった気候変動対策に取り組む若者団体などへのヒアリングが行われ、各団体が日本の気候変動対策に関し提言した。 委員として参加している橋本氏は「(気候変動対策は)幅広い分野でのイノベーションが必須となる。これを若い力で成し遂げることが望ましい。政府や経済界に対し要望・提案の発信を続けてほしい」と期待を示す一方、「温暖化対策は地球規模で進まないと意味がない。必ずしも各国が同じ方向を向いていないという点を把握してほしい」と注文をつけた。 橋本氏は、新しい国際競争ルールをめぐる欧州の立ち位置を引き合いに出し、「世界のCO2排出の3%前後の日本だけが踊らされ、国力を失うことのないよう、冷静にみる必要がある」と強調。 「GXという新しいルールでの国際競争が始まっている中で、日本の経済成長力を取り戻し、カーボンニュートラル社会の実現を両立させるためには、官民一体で正しい現実認識のもとに方向感を間違わずに打ち勝っていくことこそ我々が解決すべき本質」と話していた。