住民税非課税世帯、なぜ高齢者の割合が高いの?老齢年金「国民年金・厚生年金」は月いくら?
現在の高齢者は国民年金・厚生年金をどれくらいもらっているのか
住民税非課税世帯となる要件の一つが「年金受給額が年間155万円以下(月額12万9000円以下)」であることを確認しましたが、高齢者は実際どれくらいの年金を受け取っているのでしょうか。 ●国民年金の平均月額 厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の受給額の分布は以下のとおりです。 ●国民年金の受給額分布 年金受給額 割合 ・月額1万円未満 0.2% ・月額1万円以上2万円未満 0.8% ・月額2万円以上3万円未満 2.6% ・月額3万円以上4万円未満 8.0% ・月額4万円以上5万円未満 13.9% ・月額5万円以上6万円未満 24.7% ・月額6万円以上7万円未満 44.4% ・月額7万円以上 5.3% 平均年金月額 5万6316円 会社員・公務員などの経験がない自営業者や専業主婦は国民年金のみしかもらえないため、老後の収入が年金のみの場合は住民税非課税世帯となるでしょう。 一方で、会社員や公務員としての勤務経験がある人は、国民年金に加えて厚生年金をもらえるため、受給額は増えます。 ●厚生年金の平均月額 厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給者の年金受給額(国民年金+厚生年金)の分布は以下のとおりです。 ●厚生年金受給者の年金受給額分布(国民年金+厚生年金) 年金受給額 割合 ・月額1万円未満 0.38% ・月額1万円以上2万円未満 0.10% ・月額2万円以上3万円未満 0.34% ・月額3万円以上4万円未満 0.59% ・月額4万円以上5万円未満 0.64% ・月額5万円以上6万円未満 0.96% ・月額6万円以上7万円未満 2.57% ・月額7万円以上8万円未満 4.30% ・月額8万円以上9万円未満 5.80% ・月額9万円以上10万円未満 7.03% ・月額10万円以上11万円未満 7.05% ・月額11万円以上12万円未満 6.47% ・月額12万円以上13万円未満 5.91% ・月額13万円以上14万円未満 5.79% ・月額14万円以上15万円未満 5.96% ・月額15万円以上16万円未満 6.21% ・月額16万円以上17万円未満 6.51% ・月額17万円以上18万円未満 6.62% ・月額18万円以上19万円未満 6.32% ・月額19万円以上20万円未満 5.69% ・月額20万円以上21万円未満 4.75% ・月額21万円以上22万円未満 3.56% ・月額22万円以上23万円未満 2.40% ・月額23万円以上24万円未満 1.58% ・月額24万円以上25万円未満 1.04% ・月額25万円以上26万円未満 0.64% ・月額26万円以上27万円未満 0.37% ・月額27万円以上28万円未満 0.21% ・月額28万円以上29万円未満 0.10% ・月額29万円以上30万円未満 0.05% ・月額30万円以上 0.08% 平均年金月額 14万3973円 *厚生年金保険受給権者には、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれている 平均受給額は月14万3973円で、住民税非課税となる目安である月12万9000円をやや超えています。 ただし、月額12万円未満の人の割合も高いです。住民税非課税世帯に高齢者が多いことが、このデータからも読み解けます。