なぜそんなに感動する!? SNSの反響から読み解く「ブルー きみは大丈夫」の魅力
子供の頃に“空想上の友達”=“イマジナリーフレンド(IF)”が居た人は少なくない。心理学や精神医学的にも幼少期に多い現象とされており、大人になると忘れてしまう人が多いという。しかし、もしも見えなくなっただけで実在していて、今もずっと近くで見守り続けてくれていたとしたら……。 「ブルー きみは大丈夫」吹替版予告編 そんな物語を描くのが、6月14日から公開された映画「ブルー きみは大丈夫」。“ブルー”とは、劇中に出てくる大きな“もふもふ”のイマジナリーフレンド(イフ)。CMなどでそのかわいらしさに惹かれた人も多いだろう。子供から大人まで、全世代がそれぞれの視点で楽しめる本作は、試写会で観た人がそのエモさや感動をSNSに数多く書き込んでいる。 そんな一足早く鑑賞した人たちの声から本作の魅力に迫ってみよう。
13歳の少女がブルーを新たな子供とマッチングさせようと大奮闘
主人公は、幼い頃に母親を亡くした13歳の少女ビー(ケイリー・フレミング)。お父さん(ジョン・クラシンスキー)が手術で入院することになったため、ビーは階段しかない年季の入った都会のアパートで暮らすおばあちゃん(フィオナ・ショウ)に預けられる。ある日、ビーはアパートの上階やお父さんの病院などで、巨大なもふもふのブルーやブロッサムなど、子供にしか見えない不思議な“イフ”たちと出会う。しかし、ブルーが友達だった子供は、今は大人になって彼の事を忘れてしまい、居場所がなくなったブルーはもうすぐ消えてしまう運命だった……。ビーは、大人だけどブルーたちが見える隣人の男カル(ライアン・レイノルズ)の力を借り、ブルーの新しいパートナーになってくれる子供を探すことになる。 ビーは、子供から大人へと成長しつつある多感な時期。明るく気丈に振る舞ってはいるが、母親を早くに亡くした中、大好きな父親も大病で入院し、実は不安でいっぱい。おばあちゃんは優しいが、一緒に暮らしたことがないため、お互いに遠慮がち。周囲に友達もいない中で出会ったのが、ブルーたち“イフ(IF)”だった。 イフたちは、子供が大人になって見えなくなり忘れられると、いずれ消えてしまうが、新たな子供のパートナーとなれることもある。なぜか彼らが見えてしまうビーはそこで、ブルーたちの新たなパートナー探しを始める。見知らぬ場所で孤独や不安を抱えた少女が、元気をくれたイフたちの力になろうと奮闘する姿が、生き生きと描かれる。まるで転職や婚活の敏腕エージェントのようなビーの姿は微笑ましく、誰もが応援したくなる。