厚生年金「44年加入すると年金が上乗せ」はかなりレアケース。厚生年金の長期加入者特例とは
「国民年金(基礎年金)のみ」では月額平均でいくらか
冒頭で整理したとおり、そもそも厚生年金に加入していない人もいます。最後に国民年金の平均月額も見ておきましょう。 ●国民年金(老齢基礎年金)の受給額 〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 ●【国民年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万5660人 ・1万円以上~2万円未満:27万4330人 ・2万円以上~3万円未満:88万1065人 ・3万円以上~4万円未満:266万1520人 ・4万円以上~5万円未満:465万5774人 ・5万円以上~6万円未満:824万6178人 ・6万円以上~7万円未満:1484万7491人 ・7万円以上~:178万3609人 国民年金のみでは5万6316円となりました。厚生年金に加入していない自営業の方などは、保険料が低い変わりに受給額も低い傾向にあります。 iDeCoや国民年金基金、個人年金保険などで独自に備えている方が多いのではないでしょうか。
年金に頼らない老後計画を
ここまで厚生年金について見ていきました。厚生年金は受取額に違いがあったり、今回ご説明した特例があったりと少しわかりにくい部分もあるかと思います。 また、老後を考える上で、年金だけでは老後が不安に感じた人は、今からできることを少しずつでも始めていくことがカギになると思います。 2024年からは新NISAが始まり、資産運用への注目度は年々高まってきています。今からの努力が将来の安心と豊かさにつながっていくことでしょう。 その一歩としてまずは知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」 ・日本年金機構「ねんきんネット」 ・日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金」 ・日本年金機構「44年以上厚生年金保険に加入している特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の受給者が、退職などで被保険者でなくなったとき」
大庭 新太朗