源田壮亮選手「WBCで骨折したときは、正直心が揺らいだ」背中を押した、妻・衛藤美彩からの“一言”
親は指導者ではない。子どもの絶対的な味方でいてあげてほしい
――ちなみに、源田選手の穏やかな人間性は子どもの頃からですか? 基本的にはずっとこんな感じだと思います。ただ、小学生の頃は、チームメイトに「なんでこんなこともできないんだろう」と思ってしまったり、厳しいところもあったんじゃないかなと。だんだんと、自分がそういう態度だとチームがうまくいかないことや、あまりいい影響を及ぼさないことがわかってくるんですよね。コミュニケーションが上手な先輩やチームメイトを見て、「こんな伝え方があるんだ」と学んだりもして。いろいろな葛藤がありながら、少しずつ成長していったと思います。 ――最後に、子どもが野球やその他のスポーツをしていて、将来は源田選手のようにプロになってほしい、また、そこまでは難しくても我が子にいい結果を残してほしいと願う親は多いと思います。そんな思いを持つ親たちにメッセージをいただけますか? 息子がもしもスポーツを始めたら、僕も一緒になって楽しみたくって。親は我が子のことが気になるし、どうしてもいろいろと言いたくなっちゃうと思うんですよね。でも、子どもに対して“指導者”にはなってほしくないなとも思っています。やっぱりパパとママとして、いつでも子どもの味方でいて、全力で応援してあげてほしいです。 もし、プレーについて何か言いたくなったら、「ここ、どんな感じだった?」などと子どもの気持ちや、やろうとしたことを質問してみるといいかもしれません。それで本人がよくわかっていないようだったら、わざわざ親が指摘することはないし、本人も気にしているようなら「一緒に練習してみる?」と促すぐらいでいい。親はそのぐらいのスタンスでいる方が、子ども自身が前のめりになって、ワクワクしてスポーツに取り組んでくれるんじゃないかなと思います。
【PROFILE】 源田壮亮
1993年2月16日生まれ、大分県出身。埼玉西武ライオンズの内野手で、2020年シーズンからは同チームのキャプテンを務める。2023年第5回WBCの日本代表に選出され、ケガを負いながらも、準々決勝のイタリア戦から決勝のアメリカ戦まで全試合スタメン出場、日本の優勝に貢献する。また、11月には三井ゴールデン・グラブ賞のパ・リーグ遊撃手部門で6年連続6度目の受賞を果たした。2019年にタレント、モデルの衛藤美彩さんと結婚し、2022年に第1子、2023年12月には第2子が誕生。