「虎に翼」桂場役・松山ケンイチが“団子”に込めた思いとは?
NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「虎に翼」。物語の主人公・佐田(猪爪)寅子(伊藤沙莉)は、昭和13(1938)年に日本で初めて誕生した女性弁護士の1人として日本中から注目され、憧れの的に。その後、戦争で父・兄・夫を亡くし、家族を支えるために司法省で働き始め、「家庭裁判所の母」と呼ばれるように…。 今回は、桂場等一郎を演じる松山ケンイチさんにインタビュー。桂場への思いや団子を食べるシーンへのこだわりをお伺いしました!
――演じる桂場と松山さんご自身が似ている部分と違う部分を教えてください。 「桂場のモチーフになった方は、小さい頃から剣道をやっていたと聞いて。武道に携わった人なので、武士の精神を桂場の中に取り入れたいなと思っていたんです。僕は、2023年度の大河ドラマ『どうする家康』で本多正信を演じていたので、男性社会の中での立ち居振る舞いや、覚悟、厳格さは自分自身もすごく研ぎ澄まされている部分で、取り入れたいなと。桂場は、司法の独立のために生きているみたいなところもあり、ちょっとでもブレるわけにはいかないと、自分で律している部分があるんです。司法の独立はそれだけ難しいことだし、闘わなければ三権分立にならないですよね。でも、僕はそこまで考えて生きていなくて、周りの常識やルール、法律を受け入れつつ、その中で自分はどう心地良く、幸せに生きていくのかを考えているので、厳格さを持って生きている桂場とは全然違うんです。でも、そういう厳格さの中にも、団子が大好きだったりする部分だけは、人としてすごく似ていると思います。食べないとやっていけないですし。岩田(剛典)くんが演じた花岡悟は、自分が担当していた食糧管理法を守って餓死しましたよね。でも、桂場はそうではなくて。どっかで線引きをしているというか、そういうところは現代を生きる上でなくてはならない感覚なのかなと思って、自分にも近いなと思いました」 ――ちなみに、甘いものはお好きですか? 「そうですね。歳を取ってくるとそんなに食べなくなりますけど、好きですね」