脱サラして刺しゅうの道へ!東大卒の若手デザイナーが手掛けるブランド「北区の刺しゅう屋」の魅力と成長の秘密
ー配色などで工夫していることを教えてください。 ひとつのデザインを決めるのにも、同じ服に同じようなデザインを何十パターンも試して最終的な色合いを決めています。 刺しゅうは、糸の微妙な色の違いで見え方が変わりますし、同じ糸でも見る角度が変われば少し違った色に見えることもあるんです。また、縫う方向や角度、モチーフを形作る糸の長さなどによっても印象が変わります。縫い方だけでも10種類ほどあるので、糸の色や縫い方の組み合わせ次第でいろいろな色合いを表現できます。 さらに、同じ色の糸と縫い方で刺しゅうを施しても、土台となる布の色によって印象が変わることもありますね。刺しゅうの奥深さに、最初は驚きました。
成長過程を、一緒に楽しんでいただけたら
ーお客様からのお声で、印象に残っているものがあれば教えてください。 DM(ダイレクトメッセージ)でいただくお声で意外と多いのが、「カップルでお揃いで着てデートに行った」「家族全員で着て写真館に行った」というお声です。身近な方と一緒に楽しんでくださっている温かい雰囲気が私にも伝わり、とてもうれしく思います。 現在、服は大人サイズのみの展開ですが、「子どもサイズの服も欲しい」と要望をくださる方も多いので、今後は幅広く展開できたらと考えています。
ーさらにブランドを成長させていくために、挑戦したいことはありますか? 今は日本語で発信していることもあり、国内のお客様が圧倒的に多いのですが、海外からの問い合わせもいただくので、今後は海外に特化した発信もはじめたいと思っています。 また、より多くのお客様に商品を届けられるよう、段階的に工場との連携を進めているところです。ブランドを大きくしていくには、人の気持ちを動かすことが大切だと考えています。正直に自分の思いを発信しながら、より良い状態を目指して改善をし続けていきます。 これから展開していく商品や発信内容もどんどんアップデートされていきます。ドラマやアニメと違い、北区の刺しゅう屋は皆さんと同じ時間軸で進んでいるので、発信を通して成長の過程を見られる面白さがあると思います。ぜひブランドの成長を一緒に楽しんでください。