【Apex】ライフラインのリワークは"戦う衛生兵"らしく活躍できる性能へ。アルティメットはあえて上部を開けて、少し余裕を作るための空間をイメージしてデザイン
2024年11月6日(日本時間)より開幕となる『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)のシーズン23“フロム ザ リフト”。新シーズンでは新レジェンドが登場しない代わりに、リリース初期から実装されているライフラインの能力調整、デザイン変更など大幅なリワークが行われた。 【記事の画像(4枚)を見る】 これにともない、リワークされたライフラインについて、メディア向けのグループインタビューを実施。なぜ現状でも使用率の高いライフラインをリワークしたのか、開発者に調整意図やデザインのコンセプトなどを訊いた。 Evan Funnell(エヴァン・ファネル): 『Apex Legends』Legend Designer。(文中はエヴァン) Devan McGuire(デヴァン・マクガイア): 『Apex Legends』Lead Legend Designer。(文中はデヴァン) ライフラインリワークの意図を訊く。開発「“戦う衛生兵”らしく積極的にチーム内で活躍できるような性能にしたかった」 ――ライフラインは現状でもそこそこ使用されているレジェンドかと思います。今回のリワーク後の能力を、新レジェンドとしてではなくリワークとして実装するのはなぜでしょうか?: エヴァン: たしかに、ライフラインはよく選ばれるキャラクターですよね。リリース初期から登場しているキャラクターで、多くのファンに愛されています。そのため今回のリワークは、以前のレヴナントのリワークとは少し異なる目的で進められました。 レヴナントはおもに、選ばれる頻度を増やすことを目的として行いましたが、ライフラインは能力全体、とくにアルティメットアビリティをいまのゲーム環境に適応するために少し調整が必要だと感じたんです。そこで味方を蘇生することを始め、より積極的にチーム内で活躍できるような形でリワークを進めることに決めました。 今回のリワークによって、ライフラインはより衛生兵として活躍できるようになり、チームのサポートだけでなく、戦闘にも貢献できるようになったと感じています。 デヴァン: 新しいレジェンドを開発する際は、これまでに登場した26人のレジェンドをすべて見直し、どのような役割で新しいキャラクターがフィットするかを考えて制作しています。その過程で、既存のレジェンドが現在の役割を十分に果たしていないと感じた場合にリワークを行います。 最近では、レジェンドの数も増えてきたので、新レジェンドのリリース頻度を少なくし、全体的なプレイ環境や流行りを見ながら慎重に新レジェンドを導入するようにしています。 ――デザイン面について、近未来的な服装に変わっていますが、どのようなコンセプトがありますか?: デヴァン: 設計の段階ではさまざまな条件を考慮しましたが、当初はライフラインの基本的な形をできるだけ維持したいと考えていました。戦場で見たときに、プレイヤーが“いつものライフライン”を感じられるようにしたかったんです。 また、ライフラインのキャラクターとしての成長をデザインに取り入れることにも重視しました。以前は袖が破れていたり、ラフな格好をしていましたが、現在は自分の人生を自分で切り拓くような強さを表現していて、衣装はより精緻で洗練されたものになっています。 彼女のバックストーリーに関しては、現時点ではまだ公開できませんが、いくつかの重要な変化があります。それが衣装にも反映されているのです。結果として、以前よりもスタイリッシュな印象を与えるデザインになりました。 ――ほかのゲームではキャラクターをリワークする際、性能だけを変更することが多いかと思いますがデザインも変えるのはなぜでしょうか? デヴァン: そうですね。大きな変化を加えると、ゲームプレイだけでなく、キャラクターのストーリーにも影響が出ます。そのため、前の見た目から少し進化した形にデザインしています。 アルティメットアビリティ(ウルト)は敵のカウンターを考えて、あえて上部を開けたデザインに ――リワーク前には、ドローンを使ってダウンした味方を復活させるパッシブスキルがありましたが、その能力は引き続き使用できるのでしょうか?: エヴァン: はい。ドローンで仲間を蘇生できるパッシブスキルはそのまま維持されます。それに加えて、滑空機能が追加される形ですね。 ――新しいアルティメットアビリティのシールドは、上部が開いているため、使いかたによっては非常にエキサイティングになる一方でリスクもともなうことが予想されます。リワークを進める中で、強くしすぎないようにバランスを取るのは難しいかと思いますが、その部分における難しさや、アルティメットアビリティの弱点などがあれば教えてください。: エヴァン: とてもいい質問ですね。開発の際に少し悩んだ部分なのですが、敵から攻撃されるリスクも残しつつ、それでいて味方をサポートできる環境を作りたかったんです。そこで、アルティメットアビリティの中にいるときはチームを立て直す時間が与えられるが完全に守られているわけではない、という点でバランスを取ろうとしました。 そのため、ライフラインのアルティメットアビリティのシールド内では回復アイテムの使用速度は上がりますが、グレネードなどの攻撃を防げるわけではありません。あくまで、少し余裕を作るための空間として機能するイメージです。 ――アルティメットアビリティの中には敵も入れるのでしょうか。また、敵がシールドに触れた際はダメージやスロー効果など何か影響はありますか? エヴァン: このシールドはジブラルタルのドームシールドと似たような機能を持っており、仲間も敵もその中に出入りすることができます。同様に、シールドの外へ弾を撃つことはできず、外側からシールド内にも弾は通りません。また、敵がシールドの中に入ってしまった場合には、その敵も回復アイテムを速く使えるようになってしまいます。