J1広島が快勝、逆転優勝に望みつなぐ…首位神戸と勝ち点差1で最終節へ
サッカー・J1リーグは1日、第37節の残り1試合が行われ、広島が5―1で札幌に快勝した。
首位神戸に勝ち点1差として、最終節での逆転優勝へ望みをつないだ。
広島5―1札幌
前節までリーグ戦3連敗。逆転優勝へ崖っぷちだった広島が、J2降格が決まっている札幌を相手に、息を吹き返した。
口火を切ったのはFW加藤だ。開始早々、MF東からのグラウンダーのクロスを右足で流し込んで先制点を決めた。一度は追いつかれたが、前半終了間際、味方を狙った東のFKがそのままゴールに入る幸運な得点で勝ち越し。後半も持ち味の前線からのプレスは衰えず、3点を加えた。
本来の攻撃力を取り戻し、スキッベ監督は「自分たちの圧力が勝った。たくさん点が取れたのは評価できる」と口調も滑らか。東も「3連敗の危機感よりも、優勝のことだけを考えた。勝ちたいという思いが結果に表れた」と声を弾ませた。
この日は優勝争いに加え、負けられない理由がもう一つあった。広島一筋で21年間プレーし、今季限りで現役を退くMF青山のJ1ホーム最終戦。「アオさんのためにも優勝する」がチームの合言葉になっており、クラブの功労者に対する感謝が集中力を一段と高めた。
首位神戸とは勝ち点1差。町田を含めた3チームに優勝の可能性が残る最終節に向け、加藤は「全てをかけてタイトルを取りにいく」。最後の大一番、アウェーでのG大阪戦でも、広島らしく攻め抜くことしか考えていない。(新田修)