【大学野球】リーグトップの防御率…慶大・渡辺和大がゲームメーク能力に長ける3つの理由
高校では浅野翔吾と同級生
【10月19日】東京六大学リーグ戦第6週 法大3-1慶大(法大1勝) 現役最多14勝の右腕エース・外丸東眞(3年・前橋育英高)のコンディションが上がらない中、慶大の投手陣を支えているのは左腕・渡辺和大(2年・高松商高)だ。 東大1回戦を8回3失点でリーグ戦初勝利を挙げると、中1日の同3回戦では初完投を4安打完封で飾った。 「1点を争う展開になることを想定していたので、ランナーが出ても最少失点。そこからギアを上げて無失点というピッチングを考えていました。自分の良いカウント、0ボール2ストライク、1ボール2ストライクに持っていくことが多かったので、そこが勝因です」 法大1回戦でも自身のスタイルを貫いた。8回4安打に抑えたが、味方のミスによる1失点(自責点0)が悔やまれた。同点の9回表に救援投手が2本のソロを浴びて、初戦を落としたが、先発としては十分の働きを見せた。法大・大島公一監督も「ストライク先行の投球で、結果的に打たされる形となり、得点できなかった」と相手サウスポーを称えた。 ここまでの7試合でリーグトップの防御率1.23の安定感(44回で失点7、自責点6)。なぜ、ゲームメーク能力に長けているのか。慶大・堀井哲也監督は3つの理由を明かす。 「投手として、コントールがしっかりしている(44イニングで9四死球)。三振を取りにいけるボール(スライダー、44イニングで54奪三振)がある。信頼度が高い」 高松商高では巨人・浅野翔吾と同級生である。「彼の活躍には、刺激を受けています。勇気づけられる」。渡辺は力投を見せるも、白星に恵まれていない。だが、我慢を続けていれば、いずれ報われる瞬間が訪れるはずだ。 文=岡本朋祐
週刊ベースボール