若手育成向けレーサーマシンも続々登場! 日本とヨーロッパの若手育成環境の違いとは レーシングライダー大久保光のEICMAレポート
日本人キッズライダーが世界チャンピオンの快挙を達成
2024年11月中旬、スペインのモーターランドアラゴンのショートコースで行われましたMini GP世界選手権で見事、日本人ライダーの国立和玖選手がMiniGP160ccクラスの世界チャンピオンに輝きました。 【画像】レーシングライダーの大久保光選手が訪れたEICMAで気になったバイクを画像で見る(16枚) 日本でMini GPシリーズが開催されて3年目の年に世界の頂点に立てたという事実は、日本のキッズライダーのレベルが世界のトップクラスであると同時に、環境さえ整っていれば決して日本人はヨーロッパ人に劣っていることはないということを証明できたと思います。 このような偉業が達成されたのも国立選手の努力とMini GP日本シリーズに関わるスタッフの熱い気持ちがあってのこと。改めまして本当におめでとうございます。そして国立選手には、これからのレース人生で更なる上を目指して頑張ってほしいと思います。 そんなMini GPシリーズのマシンとしても使用されているイタリアのミニバイクメーカー「オバーレ」がついに本格的な17インチのロードレースを対象にしたバイクを開発。それがEICMAで発表されました。 今回はEICMAで発表されたオバーレの新型レーシングバイクとESBK(スペインスーパーバイク選手権)などで開催されている若手育成クラスのPre moto3クラスで使用されているレーサーマシンを開発している、BeOnというメーカーのマシンをご紹介したいと思います。
まずはオバーレの新型レーサーマシン「Ohvale GP-7」は、今までオバーレが販売してきたミニバイクとは全く別のマシンとなっており、17インチのホイールに250ccエンジンが搭載され、たまさにmoto3マシンのようなモデルとなっています。 フレームやマフラーの見た目はホンダ「NSF250RW」のような設計ですが、若手育成向けということもあり、見た目は少し小さめに感じました。ブレーキはブレンボ製のものが標準装備となっており、フル調整可能なオリジナルサスペンションも搭載されています。 こちらのマシンはCIV(イタリア選手権)のジュニアレースシリーズに使用される予定のようで、2025年からイタリアで走り出すとのこと。 正直、小さい頃からこのようなマシンに乗れる環境があることに羨ましく思うと同時に、日本にもこのような若手育成を考えたレースカテゴリが必要なのではないかと思います。