大伯父は「ウォーリー」こと与那嶺要 日本ハムがマイカ与那嶺をテスト
日本ハムが本拠地で行っている秋季キャンプに、プロ野球草創期に活躍した与那嶺要さんの親戚であるマイカ与那嶺内野手(24)が8日からテスト生として参加した。19年ドラフト29巡目でフィリーズ入りし、マイナー4年間で通算128試合に出場し、打率・222、4本塁打、45打点。今季は米独立リーグでプレーし、「96試合で打率・340、24本塁打、打点は98か97ぐらい」という。この日はフリー打撃で柵越えも放ち、守備練習では一塁に加え、フィリーズ時代に経験した捕手としても軽快に動いた。 米ハワイ出身の日系2世で、プロ野球で初の外国人選手として51年から巨人、61、62年に中日で活躍した与那嶺要さんは、祖父の兄に当たる。マイカは「大伯父が日本で野球をやっていたので、いつか日本でやりたいという思いもあり、それを求めて来た」と明かす。 現役時代に首位打者を3度獲得し、米国仕込みの本格的なスライディングを日本に持ち込んだ。中日監督としても、74年に巨人の「V10」を阻止したレジェンドとの思い出がある。「自分が10、11歳ぐらいの時に亡くなったので、今以上のことを知りたかった。僕はハワイに住んでいて、大伯父はカリフォルニアだったけど、休みの期間によく遊びに行って一緒に過ごした」。大伯父の自宅には数々のトロフィーが飾られ、2人の故郷のホノルル空港にはユニホームも展示されている。 マイカにとっては今も尊敬する存在だ。「チームのために一生懸命プレーしなさい。全力でベースランニングをしなさいって言われてきた。自分の特長は打撃。強い打球を打てるのが持ち味なので見てもらいたい」。1メートル90、99キロの右打者。自身のルーツを見つめながら、ジャパニーズドリームを夢見る。(横市 勇)