星付きレストランで修業を積んだシェフによる東麻布の新星! ストーリーが詰まった上質な料理を楽しめる
シンプルでありながら、大胆な発想やひらめきに満ちているオリヴィエシェフの料理。それは日本で出会う食材や日本で食べる料理に触発されて生まれたものだ。そのバックボーンには、長年培ってきたフレンチの技法や北欧の食から学んだ新しい感性などこれまでの経験がある。
シグネチャーはお菓子のタルトタタンをアレンジした「蕪のタルトタタン」。スライスした蕪に葉や茎のパウダーを練りこんだタルト生地は、醤油やバター、砂糖を使って焼き上げられ、香ばしくて甘い。蕪の葉を上に飾り、余すところなく使っている。
川井さん「本来りんごで作るタルト・タタンをここでは蕪で作っています。蕪の持つ甘みと醤油、バターが濃厚でおいしい。もちろん、素材を使い切るサステナビリティへのこだわりも素晴らしいです。」
髙遠さんが千葉県出身ということもあり、東京から近くて、農産物が豊かな地元千葉県の食材を積極的に使っている。メインディッシュに使われた柏幻霜ポークは肉のきめが細かく、繊維が柔らかくて霜降りがあるのが特徴だ。豚のロースに赤海老を詰めているのが印象的で、ビスクと酸味のあるオゼイユの2つの対照的なソースを合わせている。
次々と現れる料理は好奇心を刺激し、コースが進むほどにシェフの世界へと引き込まれていく。それはデザートまで続くのだ。中でも「お米のデザート」はその代表。つるりとしたベールに使われているのは千葉県の「露崎味噌・糀店」が作るナチュラルな甘酒。下には、オルチャータのまろやかなアイスクリームが隠され、そこに軽やかなポン菓子の食感が加わっている。ミルキーなオルチャータソースをかけていただくと、さまざまな食感が口の中で絡み合い、笑顔を誘う。
川井さん「見たことのない料理で、一つひとつに小さなサプライズがあって楽しいです。それだけでなく、味わいは優しくおいしくクリエイティブ。」
スタイリッシュでありながら、温もりのある接客にも心安らげる。窓からちらりと見える東京タワーの夜景や広いテラスなど、ロケーションの魅力もたっぷりだ。