最低賃金の全国平均は51円引き上げの時給1055円。最も高いのは東京都で1163円、低いのは秋田県で951円
厚生労働省は8月29日、地方最低賃金審議会が答申した2024年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめた。それによると、答申額の全国加重平均額は1055円で、2023年度(1004円)と比較して51円の引き上げとなった。
全国加重平均額の51円引上げは、1978年度に目安制度が始まって以降の最高額。47都道府県の改定額は50円~84円の引き上げとなった。
改定額が最も高かったのは東京都で1163円、2番目は神奈川県の1162円、3番目は大阪府の1114円。以下、埼玉県が1078円、愛知県が1077円、千葉県が1076円などとなっている。 改定額が最も低かったのは秋田県で951円。それに続くのが岩手県、高知県、熊本県、宮崎県、沖縄県の各952円だった。2023年度比で改定額が最も増えたのは徳島県で、2023年度比84円増の980円。徳島県に続き、岩手県が952円、愛媛県956円で2023年度比59円の増加となった。 最高額(1163円)に対する最低額(951円)の比率は81.8%(2023年度は80.2%)。この比率は10年連続の改善となっている。 答申された改定額は、都道府県労働局での関係労使からの異議申出に関する手続を経た上で、都道府県労働局長の決定により、10月1日から11月1日までの間に順次発効する予定。