フジ新人アナへの“容姿イジリ”に批判殺到…「差別狩り」を繰り返す世界に絶望が深まるワケ
● 皇室典範もマンガも女性差別 差別的な言動や、差別的な文化・慣習を糾弾する「差別狩り」の動きが活発化している。 【この記事の画像を見る】 例えば最近でわかりやすいのは、フジテレビの容姿イジリ炎上問題だろう。 Tシャツを着た新入社員に対して、先輩アナウンサーらが「すごい似合わないね~、Tシャツが」などとからかい、新人アナウンサーが2001年生まれだと聞くと、「信じられない」「絶対嘘つきだ」などとイジっている動画が公開され、「公開いじめ」「ルッキズム」と炎上してしまったのである。 「えっ? それくらいのノリ、職場とか居酒屋で普通にやっているじゃん」と思ってしまったそこのアナタ、お気をつけいただきたい。 夏場の男性の汗臭さが苦手と発言した川口ゆり氏然り、高市早苗衆議院議員に対して「安倍さんが女装して現れた」と発言した法政大の田中優子前総長然り、自民党支持者に対して「劣等民族」と言い放ったジャーナリストの青木理氏然り、「居酒屋ノリ」での言動がひょんなことから注目を集め、「差別主義者」として叩かれる、というのが差別狩りの王道パターンだからだ。 つまり、「差別」というものは「集団内では仲間同士の結束を強める楽しいカルチャーである半面、集団外から見ると陰湿な人権侵害」という感じで、見る場所の違いによって、まったく「正反対の評価」になってしまうものなのだ。 ちょっと前にそれを象徴するような「差別狩り」があった。
国連女性差別撤廃委員会が「皇位継承における男女平等を保障するため」として皇室典範の改正勧告をしてきたのだ。 皇室典範に基づく皇位継承順位は秋篠宮さま、悠仁さま、常陸宮さまとなっていて、今上天皇の血をひく愛子さまは入っていない。なぜかというと「女性だから」だ。 日本の皇室は初代の神武天皇から今上天皇まで126代にわたって父方(男系)で皇位が継承されてきたとされるため、「万世一系」(永久に一つの系統が続くこと)と呼ばれる。そういう世界的に見ても珍しい「純血主義」を、ここで絶やすわけにはいかないというのが、日本の基本的なスタンスだ。 このような考えは「長男が家(墓)を守る」「女子は嫁に行く」という価値観が長く続いてきた日本人からすれば、「ま、そっちのほうがいいんじゃない?」と比較的受け入れやすいが、国際社会からすればまったく逆で「いつまでそんな性差別を続けているの?」となってしまうというワケだ。 そんな「差別狩り」に対して、日本の保守は猛然と反論している。女性差別撤廃委にNGOとして参加した「皇統を守る国民連合の会」の葛城奈海会長は、「天皇は祭祀王だ。ローマ教皇やイスラムの聖職者、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ法王はみな男性なのに、国連はこれを女性差別だとは言わない。なぜ日本にだけそのように言うのか」と訴えた。