新しい挑戦を習慣化させる「1日1分」のすごい効果 あえて大きな目標を設定しないことに意味がある
また、脳は成功や達成感に応じてドーパミンを放出し、これがモチベーションや学習意欲の向上につながります。小さな目標の達成は、脳の報酬系統を活性化させ、自己効力感を高めます。 小さく始めるとストレスも軽減できるメリットがあります。人は大きな課題や目標に直面すると、達成するためのプレッシャーやストレスを感じてしまいます。 たとえば、「腕立て伏せを明日から50回やってください」と言われたら、筋トレ初心者は「ちょっとつらいな」と感じるはずです。ストレスを抱くでしょう。一方、「明日は1回、明後日は2回、明々後日は3回やってください」と言われたら「それならできる」と思うはずです。
小さなステップから始めることで、自分に対するプレッシャーが軽減され、失敗が少なくなります。これにより、心が軽くなり、行動を継続する意欲が向上します。習慣は、繰り返しの積み重ねによって構築されます。小さな目標の達成は、自己効力感を維持する土台となります。 また、大きな目標に一度に取り組むと、失敗が生じた場合に大きな挫折感を抱いたり、自信を喪失したりします。一方、小さなステップで始めた場合、失敗も小さく、ダメージもコントロールしやすくなります。これが積み重なることで、失敗への抵抗力が向上し、自己効力感が損なわれにくくなります。
では、具体的に「小さく始める」にはどうすればいいのか。次の3つのポイントに注意してください。 ■「小さく始める」3つのポイント ①目標とラフなプランの具体化と実践 習慣化を始める前に定めた目標とラフなプランをもとに、最初の1週間を小さなステップに分割します。たとえば、習慣化の目標が「腹筋50回」であれば、「1日1回」からでも全く問題ありません。 「毎日運動する」が目標ならば「1日1分」で軽いストレッチや簡単なエクササイズくらいでもいいでしょう。「月に1冊本を読む」が目標であれば、「1日2ページを読む」でもいいです。「こんなに簡単でいいの」と思うくらい小さく分割していいのです。むしろ、あなたが簡単に思えたらそれは適切なステップです。