日本代表DF、森重が誓う“第3の男からの脱却”
どん底に落ちたからこそ進むべき道が見えた。地道な努力を積み重ねてきたからこそいまがある。マイナスを味わわされた分だけプラスも訪れる。人生は不公平なことばかりではないと身を持って実感できた2013年だからこそ、冒頭で紹介した浅田次郎の書籍タイトルに共感を覚えたのだろう。 日本サッカー協会はこのほど、W杯イヤーの2014年におけるザックジャパンの初陣を3月5日、東京・国立競技場にニュージーランド代表を招いて行うと発表した。 「自分にとっては毎回の代表発表が勝負。これまでも毎回ドキドキしてきた。その積み重ねが、最終的にW杯のメンバー発表につながればいい」 こう語る森重の照準は、まずは2月下旬に予定される代表発表に定められる。 「それまでにはスピードやアジリティーの部分でフィジカル面をもっと上げないといけない、と今年の戦いを通じて思いました。来年以降も右肩上がりにできるように、さらに気を引き締めていくことが大事だと、あらためて自分に言い聞かせています」 元日までプレーすることを目指してベスト8に残っている天皇杯を全力で戦い、その後に迎えるオフで心身を充電しながら引き出しを増やし、自主トレとキャンプを通じてプレーのレベルをもう一段階上げ、代表発表と3月1日のJ1開幕を経て再び日の丸を背負う。 (文責・藤江直人/論スポ、アスリートジャーナル)