ベンチ外の序列を真摯に受け止めるMF藤田譲瑠チマ「A代表に入ると、しょせん五輪レベルの選手」
ボランチのポジション争いにおける現実を真摯に見つめた。日本代表MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)は15日のインドネシア戦(◯4-0)でベンチ外。10月のオーストラリア戦はMF遠藤航の体調不良でベンチ入りを果たしたが、この11月シリーズでは再び序列を突きつけられる形となった。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 19日の中国戦に向け、厦門で再始動を迎えた17日の練習後、報道陣の取材に応じた藤田はインドネシア戦を「日本のレベルの高さを改めて感じた。その中で早くやれるレベルに達しないといけないと感じた」と回顧。「まずはしっかり足元を見て、自分に何が必要なのか、強度なのか、戦術理解度なのかということを分析しながらレベルアップできたら」と自身の厳しい立場を正面から受け止めていた。 現状のボランチ争いでは遠藤とMF守田英正の盤石なダブルボランチに加え、カタールW杯メンバーのMF田中碧に続く4番手という位置付け。そこに追いついていくためには、インドネシア戦前の取材対応で「あの人たちの部分的なところを取ったのが自分だと思うので、バランスの良さは戦える武器になる」と語っていたように、総合的な能力を伸ばすことでレギュラー争いに食らいついていく構えだ。 「もともとそういうタイプだと思う。何かが突出したタイプではないと思っているので、平均的に能力を高めていければと思う」 パリ五輪世代では絶対的な主力を担い、キャプテンも任されていた立場。それでも今は「自分のことを考えて見せていけたら」と、まずは自身のパフォーマンスに集中している。U23アジア選手権や五輪本大会ではさまざまな局面で能力の高さを発揮していた藤田だが、A代表のパフォーマンス基準はさらに厳しいものがあると感じているからだ。 「自分が五輪で得たものは大きいけど、A代表に入るとしょせん五輪レベルの選手だというのをすごく感じる。もっと自分のスケールを大きくしていかないとメンバー争いでもスタメン争いでも割って入れないのかなと思う」。まずは少しでもこの環境に定着するため、厳しい現状認識をも成長へのバネにしていくつもりだ。