米DIGIDAYのエディターが語る、トランプ次期政権の人事と広告産業への影響
米国の大統領選以来、広告業界は未来を占い、トランプ大統領の誕生がビジネスにとって何を意味するのかを正確に理解しようとしてきた。トランプ氏が続々と閣僚人事を発表し、次期政権を構築していくなかで、その姿はより鮮明になりつつある。たとえばトランプ氏は2024年11月14日、ワクチン懐疑派で製薬会社の広告を禁止するよう求めてきたロバート・F・ケネディ・ジュニア氏を保健福祉省長官に指名した。 米DIGIDAYポッドキャストの今回のエピソードでは、動画・オーディオのエグゼクティブエディターであるティム・ピーターソンとシニアマーケティングレポーターのキメコ・マッコイが、シニアマーケティングエディターのクリスティーナ・モンロスとシニアメディアレポーターのサラ・ガリオーネとともに、次期政権がパブリッシング、マーケティング、メディアに及ぼす波及効果について語った。 以下は対談のハイライトだ。わかりやすくするために編集・要約してある。 Subscribe: Apple Podcasts | Spotify
トランプ氏再選後の株価上昇を再考する
ガリオーネ:2020年を思い出してほしい。大統領選(投票日は11月の第1月曜日の翌日の火曜日)の勝者が決まったのは、確か、土曜日だった。一方、今回は水曜日の朝までに、ドナルド・トランプ氏が大統領になることを誰もが知っていた。そのため、ある意味、一部のパブリッシャーにとっては、少し残念な結果となった。クレイジーなニュースサイクルが少なかったためだ。2020年当時、我々全員がただひたすら票の動きとその意味をチェックしていたのを覚えている。ただ、今回はそうではなかった。 ガリオーネ:実に興味深いのは、私は気づいたのだが、大統領選が行われたが、今回、ドナルド・トランプ氏が次期大統領に指名されたのはかなり早くて、多くのパブリッシャーがその瞬間をマーケティングに利用したことだ。私は、多くの電子メールの送信、読者へのコミュニケーション、新サイトへのバナーなどで、読者に購読や寄付、入会を呼び掛けていることに気づいた。その言葉の多くは、そうしたパブリッシャーを支援するという内容で、これは実に興味深く、うまくいったようだった。 ピーターソン:少なくとも一部のパブリッシャーにとってはそうだ。大統領選の翌日、スレート(Slate)は購読者数、有料購読者の数が大幅に増加したと報じている。