【モデル鈴木サチさん(45)】「ステップファミリーのパートナーと娘のケンカにうれしい気持ちも」|VERY
今年第5子を出産された鈴木サチさん。 で伺ったのは、子育て15年目になり、〝母はこうあらねばならない〟という呪縛から解かれた話。後編では、ご家族のみなさんへ目線を広げてお話しいただきます。母としての自分らしさを見つけたサチさんは、家族の在り方も世の中の基準に囚われず、自分たちで決めた〝家族〟を築いています。鈴木家的ステップファミリーとは。 ▶︎【プライベートフォト満載!】鈴木サチさん(45)5人育児・ステップファミリー
14歳の娘も、彼女なりに考えながら生きている。全部話してもらおうとは思わない
――子育ての大変さ、面白さは各フェーズで違う。乳幼児期、つねに眠気と戦っていたフィジカルな辛さから一変、子どもが成長すれば、肉厚にそして複雑化する心に寄り添うことになります。5人きょうだいの中で、唯一の女の子。今年14歳を迎えた1番上のお姉ちゃんを、サチさんは「自分と似ている」と話します。だからこそ、分かり合えすぎて強く当たってしまうこともある、と。 「〝悩みごとがあったら、すぐに話してね〟と伝えてはいますが、〝これはママに話したら怒るから言わない〟と言われたことがあって。だから上手に嘘をついたりもして、その嘘のつき方が私と似すぎているから、心の内がすくい取るようにわかってしまうんです。それまでは、どんどん踏み込んでいた私。でも最近は娘なりに上手に生きようと考えているのだろうし、母親に赤裸々に語ることばかりがすべてではないとも思うので、私も踏みこみすぎないほうがいいのだと気づかされました。例えば、前の私だったら部活のユニフォームを娘のバッグから取り出して洗っていたけれど、今は〝出してね〟と言うだけで留めるようにしています。やりたいこと、やらなきゃならないことがあるならば、自分で動こうね、という私なりの意思表明でもありますね」
婚姻届を書かなくても、家族だって思うんです
――現在のパートナーとは婚姻届を出していないけれど、紛れもなく一つ屋根の下で暮らす家族。次男、三男、四男の父親でもある。いわゆる〝事実婚〟と呼ばれる形を選んだ理由はなんだったのでしょうか。 「最初の結婚のとき、婚姻届という紙一枚に母親としての役割を植え付けられてしまったと感じてしまい、それがざらりとした記憶として残っているんです。その気持ちを引きずってしまい申し訳ないけれど、パートナーと一緒に生きると決めたときは〝婚姻届を書くつもりはないです〟と伝えたんです。鈴木という姓を変えることにも抵抗がありました。今も、子どもたちは全員、鈴木姓。私の意思を尊重してくれて事実婚という形を選んでいますが、とはいえ、もし今後子どもたちにとって必要になることがあれば柔軟に話し合おうと夫婦で決めています」 ――‶婚姻届けを出さなくても、家族としてちゃんと生活をしていく覚悟がある″というパートナーの言葉も後押しになったとか。自分が築きたかった夫婦像、そして家族の形を思い描くことができたそうです。 「パートナーは、〝無理に自分のことをお父さん、パパ、と呼ばせようとは思ってないよ〟と言っていました。呼びたいように呼んだらいい。長女と長男は、自分たちには本当のパパという存在がいることは理解しているから、その座に居座ろうとは思わない、と。その上で、家族として生活をしていこうと言ってくれました。それが普通だとか、当たり前だとか、私がかつて苦しめられた固定観念を持たないパートナーの柔軟さに、今もたくさん救われています」