【ソフトバンク】前田悠伍「絶対に後悔すると思った」面識なしの今永昇太に弟子入りの背景
大物ルーキーらしい行動力だ。ソフトバンクの前田悠伍投手(19)が28日にカブス・今永昇太投手(31)の自主トレに志願参加することを明かした。 この日、福岡市内の球団事務所で人生初の契約更改交渉に臨んだ昨秋のドラフト1位左腕は、現状維持の1000万円でサイン。10月1日のオリックス戦でプロ初登板初先発を果たしたが、3回6失点KOに終わり「二軍では成績を残せたが、一軍では全然通用しなかった」と悔しさをかみ締めた。 ただ、〝一軍の壁〟を痛感したことで、課題克服への思いが一層増した。「ストレートの物足りなさを感じた。真っすぐを上げていかないと、自分が得意としているチェンジアップも生きない」。球速は150キロ、スピン量は2500回転を目安に「分かっていても打たれない真っすぐ」を習得することを最優先課題に挙げた。 どう課題にアプローチするか。理想とする直球を投げている投手を探した。 「右投手という違いはあるけど、千賀さん(メッツ)、今井達也さん(西武)とかも教わってみたいと思っていました。和田さんのところも考えましたが、いろんな人を見て、今永さんに決めた。僕の最終形だと思ったんで」 とはいえ、すぐに手が届く場所に今永はいない。今季メジャー移籍1年目で15勝をマークした大物左腕だ。それでも前田悠はあきらめなかった。 「全く面識がないからやめておこう、というのは絶対に後悔すると思ったんです。だから、なんとかいろんなところをたどってでもやろうと思いました」。今永が昨季までプレーしていたDeNAには、大阪桐蔭時代の1学年先輩である松尾汐恩捕手(20)がおり、そこを伝手(つて)に自主トレ帯同を志願して承諾を得た。 強心臓でこじ開けた大物メジャーリーガーとの縁が、飛躍のきっかけとなるに違いない。 (金額は推定)
福田孝洋