民進党代表選2017(全文1)前原氏「政権交代の決意に『失笑』を変える」
最低限の暮らしを施しではなく権利に
私は55歳になりました。自らのこととして老後に不安を感じます。まず親。ありがたいことに元気にしてくれていますが、まさかのときにこの社会は母を助けてくれるんでしょうか。施設は、人手は、不安は尽きません。減り続ける年金、いくつまで生きるか、いくら貯金が要るのか分かりません。自分で自分を守るのにも限界があります。今まで家族のために、会社のために、そして国家のために頑張っていただいた方々が老後の不安、日々の暮らしにさいなまれている。こんな冷たい自己責任の社会をつくったのは誰ですか。自民党ではありませんか。 私たちは新たな選択肢を示さなければならない。それは国民に対する私たちの歴史的な責任、ミッションではないでしょうか。そうでなければ国民は浮かばれない。そう、私たちは下を向いているいとまはありません。国民に新たな選択肢を示し、国民に対する責任を果たすために、いま一度、共に立ち上がろうではありませんか。 オール・フォー・オールで最低限の暮らしを施しでなく権利にしたい。真面目に納税している皆さん方に、それがあなた自身のためだと実感できる社会にしたい。多くの国民が民進党に政権交代などできっこないと考えています。決意を示せば、失笑、冷笑で迎えられるでしょう。私はそれを変えてまいります。私は他の勢力との連携や協力の可能性を排除しません。しかし、私たちの理念、政策に賛同してくれることが第一です。私たちの掲げる理念、政策を高く掲げて、皆さん方に協力をお願いします。大切なのはどのような社会をつくるのか、それを実現するためには、具体策はどうなのか、そして未来をこじ開ける覚悟がわれわれにあるかです。
この党を選択肢として国民に示す社会的な使命
現役閣僚が異次元の金融緩和の出口はどこか、それは恐ろしいと言わしめるほど危険なアベノミクス。自分のお友達が経営する学校に恣意的な規制緩和で獣医学部はつくられようとしているのに、知らなかったと言い切る総理。自分を批判する人たちに対して、こんな人たちに負けるわけにはいかないと切り捨てる総理。私はもう一度申し上げたい。われわれはもう一度、この党をしっかりと選択肢として国民に示す社会的な使命があるんです。オール・フォー・オールで新たな社会をつくりましょう。皆さんもう一度、私たちと共にこの使命を果たそうではありませんか。皆さん方が支えていただけるんであれば、その瞬間から私は皆さん方と共に、ワン・フォー・オール、皆さんのために、国民のために全てを捧げます。24年間の国会議員の全てを懸けて、乾坤一擲の勝負、ぜひ私に荒波の先頭に立たせてください。どうか皆さん方、もう一度皆さん方と一緒に政権交代を実現し……、失礼しました。 会場:一同笑い 前原:政権交代を実現しようじゃありませんか。大事なところで噛みました。しかし私の決意は変わりません。どうか皆さん方、前原誠司をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 【連載】民進党代表選2017(全文2完)へ続く