考察『光る君へ』31話 一条帝(塩野瑛久)の心を射貫くのだ! まひろ(吉高由里子)の頭上から物語が美しく降り注ぐ歴史的瞬間。しかし道長(柄本佑)は困惑気味
6つになった石山寺ベイビー
そして、出来上がった作品を読む道長の困惑……。 「これは……かえって帝のご機嫌を損ねるのではなかろうか」 紙の束の厚みからすると『源氏物語』第一帖「桐壺」のみか。確かに一条帝に献上するには躊躇するであろう内容だ。まひろと道長の大きな賭け。 そしてここで、賢子を道長に紹介! 「そなたはいくつだ」 「6つ」 道長、気づいたか?気づかないのか?でも気づいていなくても、間違いなく賢子に、出会ったばかりの頃のまひろを重ねているだろう。 まひろと道長のこれまでを知る乙丸、百舌彦。賢子が誰の子か察している、いと。それぞれの表情がなんともいえない。
いづれの御時にか
そして美しく装丁され、帝に献上される物語。 『光る君へ』は音楽が独特だが、31話は特に印象的だった。まひろの創作へのテンションが上がる場面、天から物語が降ってくる場面、そしてこの献上の場面でのBGM。 納品後にも「物語は生きている」と直しを入れるまひろの芝居にも流れ、物語に更なる命が吹き込まれる表現となる。 左大臣からの献上品にそっけない帝だが、書物好きゆえに好奇心が抑えきれず手に取って読み始める。 いづれの御時にか女御更衣あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり……。 さあ!帝の反応やいかに! って、ここで来週 !? 次回予告。 「殿がなぜまひろさんをご存じなのですか?」変な汗が出る倫子の台詞。おとりて何。公任、斉信、行成(渡辺大知)。6話以来のかづけものを肩にかけてる! 張り切る東宮(木村達成)。帝と中宮危機一髪! いのる須麻流(DAIKI)と、晴明「死にまする」宣言。まひろの新たな旅立ち。 32話も楽しみですね。 ******************* NHK大河ドラマ『光る君へ』 脚本:大石静 制作統括:内田ゆき、松園武大 演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう 出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、吉田羊、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗 他 プロデューサー:大越大士 音楽:冬野ユミ 語り:伊東敏恵アナウンサー *このレビューは、ドラマの設定(掲載時点の最新話まで)をもとに記述しています。 *******************