いざスタッドレスタイヤに換えようと思ったらヒビが入っていた!!! まだ使えるのか? それとももう使えない?? 履き続けると危険な判断基準とは
すでに北陸地方、東北地方、北海道などでは大雪が降っているが、関東地方の都市部ではまだ雪が積もっていないため、スタッドレスタイヤの交換をしていないという人も多いハズ。では、今保管しているスタッドレスタイヤはまだ使えるのか?それとももう使えないのか?その判断基準を解説していこう。 【画像ギャラリー】スタッドレスタイヤはこうなったら危険!!!履き替えられないポイントを写真でチェック!!(5枚) 文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(トップ画像=Adobe Stock@tkyszk)
■スタッドレスタイヤが使えるかどうかはどこを見ればいい?
スタッドレスタイヤなどの冬タイヤが本領を発揮するのは、外気温が摂氏0度以下の状態だ。首都圏の都市部では12月下旬になっても最低気温がマイナスになることは少なく、ましてやその時間帯には出掛けないのであれば、スタッドレスタイヤは必要ない場合もある。さらに寒冷地へ出掛けないのであれば、夏タイヤで過ごすことも十分に可能。 そんな状況だから、スタッドレスタイヤを持っていても使わなければ、古くなっていくだけなのでもったいない。ゴムは使用していても、保管したままでも(保管状況によっては走行しているより劣化が進む)劣化が進んでいくからだ。 直射日光や高温多湿、エアコン室外機が発するオゾンなどを避けることで、なるべく劣化を抑えることはできるが、それでも国産スタッドレスタイヤでは平均すると5年程度が安心して使える目安だといえるだろう。 ではタイヤのどこを見れば、まだ使えるかわかるのか?写真のようにプラットフォームと呼ばれる残り溝が出ていないかチェックしてみよう。 プラットフォームは、50%になった際にトレッド表面に現われる。サイドウォールのホイールに近い内側に4箇所、刻まれる矢印が目印でその部分のトレッド面にノコギリ状の短い突起がブロックの間を走っているハズだ。しかし、どこか1カ所でも露出していたらアウトだ。 このサインが出るまでは冬用タイヤとして使い、50%以下となったらそのまま夏まで使用して使い切って廃棄する。法規的には残り溝1.6mmまでは使用できるからだ。 またタイヤ表面に細かなヒビ割れが生じてきたら、スタッドレスタイヤはそろそろ交換時期と考えよう。ノーマルタイヤ(サマータイヤ)でも5年程度でトレッド面の溝部分などに細かなヒビ割れが生じてくることもあるが、性能低下はそれほど大きくはない。しかしスタッドレスタイヤはアイスバーンなどではグリップ力が低下してくるからだ。 ゴムの劣化は、硬度計を使って硬化具合をみることでも判断できる。タイヤ専門店などでは、ゴム硬度計を使って残り溝以外にも劣化具合を判断してくれるので、相談してみるといい。 しかし、実際にはほとんど減っていないのに、ゴムが硬化して使えなくなってしまうと、さらに新品に交換するのは無駄なのではと思ってしまうことだろう。 ならば最新のものではなくても使えるのか?製造年度が2~3年前の未使用タイヤが安く販売されていることがあるが、古くなったことで氷上制動の性能がすぐさま悪くなる、ということはない。 また、春先にノーマルタイヤに換えた後、スタッドレスタイヤが長持ちする保管方法あるのかも紹介しておこう。2018年12月~2019年2月に公正取引委員会が行った試験結果によると、日陰かつ涼しい場所で保管するなど、適切に保管されていたスタッドレスタイヤは、2シーズン前のものであっても、その年に製造されたタイヤと同等の性能を保っていることが確認できた、とのこと。 また、ダンロップによると、ホイールをつけたまま保管する場合、タイヤ空気圧を通常の2分の1程度に減らすとなおいいそうだ。