同じ業務を行う他の派遣会社の人と比べて私の時給が50円も安いことを知ってショックを受けています。なぜ金額に差があるのでしょうか?
派遣で働く人が最も気になるのは、時給など待遇ではないでしょうか。他の派遣社員と一緒に同じ仕事をしていれば、当然時給も同じと思う人は多いでしょう。 しかし、派遣元が異なる場合は、同じ仕事をしていても時給も同じとはかぎりません。本記事では、派遣同士でもどうして待遇に違いが起こるのか、派遣の時給の仕組みについて解説します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
同じ仕事でも時給が違う理由
同じ派遣先で同じ仕事をしても時給が違う理由は、所属する派遣会社にあります。ではなぜ、派遣会社によって時給が違うのでしょうか。 ◆派遣会社の規模 派遣社員の時給は、登録する派遣会社によって時給が決まります。派遣会社の規模が大きいほど営業力があり多くの案件を獲得できるため、小さな派遣会社に比べて高い時給を設定しやすくなります。 ◆派遣会社のその業界での立ち位置 大きな派遣会社であっても、高い時給が期待できない場合もあります。例えば、IT業界に強い派遣会社が新たに医療業界に進出した場合、医療業界ではまだ実績がありません。 このような場合には、派遣会社の規模が大きくても時給が低く抑えられる可能性があります。 ◆派遣会社のマージンの割合 派遣社員の時給は、派遣会社が決めた賃金の割合によって変わります。通常、派遣会社が取るマージンは3割で、残りの7割が派遣社員の時給になるといわれています。ただし、派遣会社によって割合が違うので、派遣先で同じ仕事をしている派遣社員の間で時給に差は出てしまいます。 ◆派遣先との信頼関係の差 派遣会社と派遣先との取引の長さによって、時給が変わることもあります。長年の取引で信頼関係ができていると時給の交渉もしやすくなりますが、取引が短いと交渉しにくかったり交渉しても拒否されたりする可能性が高いです。 無理に交渉しようとすれば、契約を打ち切られる恐れもあるので取引の短い派遣会社は強く出られない傾向にあります。
派遣会社により時給が違う場合は交渉が可能
時給が低い場合は、派遣会社に交渉して時給を上げてもらうことも可能です。ただし、ただ単に「時給を上げてほしい」と伝えるだけでは、すんなりと受け入れてもらえないでしょう。 時給アップの交渉をするには、昇給に見合う裏付けも必要です。派遣先での自身の立ち位置や担当している業務内容などを説明したうえで、時給が低いことを理解してもらえれば時給アップの可能性が高まります。 同じ仕事をしているのに、他の派遣会社の人と時給が違うことに納得がいかなければ、遠慮せずに時給アップの交渉をしましょう。