無印良品、日産……“メタバース”ストアの狙いは? 4年後の市場規模は「2兆円」か 落合陽一が読む…メタバース時代の4つのカギ
日テレNEWS NNN
無印良品がメタバース上の店舗をオープンさせました。日産自動車も今年、車をカスタマイズできる仮想店舗の実証実験を実施。メタバースの市場規模は急拡大するとの予測もあり、ビジネス以外にもチャンスは広がります。今後の展望を落合陽一さんと考えます。 【画像】“教室は仮想空間”“同級生はアニメキャラ”“高校卒業資格”メタバース空間に新設された学校とは?
■「無印良品」会社側の狙いは?
有働由美子キャスター 「24日にオープンした新しいお店が、タブレット端末の中にあります。360度見回すと、婦人服売り場でいろいろな商品が並んでいます。これは、仮想空間であるメタバース上の無印良品の店舗です」 「実際にある銀座の店舗を再現したもので、24時間いつでも店内を歩き回って、商品の情報を見ることができます。展示されている服も、後ろに回って見ることができるのは仮想空間ならではと思います。どうして今、メタバースで店舗なのでしょうか?」 小野高弘・日本テレビ解説委員 「会社側は『店の広さや品ぞろえの多さをバーチャルで体験してもらって、その上で実際の店に来てもらうことを期待しています』と説明しています。実際の店舗に足を運んでもらいたい、そのきっかけにしたいという狙いがあります」
■日産の仮想店舗ではカスタマイズも
小野委員 「実際の店舗よりも気軽に来てもらうことを狙ったのは、自動車の日産です。今年3~6月に実証実験を行いました。スマホなどからメタバース上の店内に入り、どんな車があるかチェックできます」 「売りは、車のグレードやオプション、カラーなどを自由に選んで自分好みの1台を作り、それが走っているシーンを映し出せることです」 有働キャスター 「車の販売店は気軽に入りづらいという人もいるでしょうし、自分好みにカスタマイズした車を実際にすぐ確認するなど、現実ではできませんからね」
■国内の市場規模は5年で15倍に?
小野委員 「MMD研究所の調査では、メタバースを利用したことがあるという人は日本国内で5%です。ただ、矢野経済研究所の別の調査によると今後ユーザーが増加。国内の市場規模は2022年度に1377億円でしたが、2027年度には約15倍の2兆円超になるという予測もあります」 「可能性はビジネスだけではありません。福岡・みやま市では伝統の『新開能』という能のライブをメタバース上でやっています。山梨県立美術館は、メタバース上でデジタルアート作家の作品を展示しています」 「山梨・甲府市では10月からひきこもりの相談に活用。仮想空間でなら苦しんでいる本人自らが相談に来てくれるのでは、と期待しています」