保険金支払いを最短1日に、東京海上日動、AIで事故車の全損判定を迅速化
東京海上日動火災保険は12月6日、独自のアルゴリズムを活用して事故車の全損判定を迅速化する新たな取り組みを発表した。2024年12月以降、ドライブレコーダー付き自動車保険の契約者が大きな衝撃を伴う事故に遭った際、最短1日で全損認定と保険金支払いが可能になる。
この新システムは、ドライブレコーダーで検知した衝撃データと過去の保険金支払いデータを組み合わせ、車両の損傷度や修理の可否を推定する。一定以上の強い衝撃を検知した場合、独自アルゴリズムが修理不可能(全損事故)の可能性を判定し、担当者がドライブレコーダーの事故映像を確認することで全損認定を行う。
東京海上日動は2017年4月からドライブレコーダー付き自動車保険の販売を開始し、事故時に自動で受付センターに連絡する機能を提供してきた。今回の取り組みは、そのデータをさらに活用し、顧客サービスの向上を図るものだ。
新システムの導入により、従来のアジャスターによる損害調査を省略できるケースが増え、保険金支払いの大幅な迅速化が期待される。これにより、事故に遭った顧客が新車を購入するための資金をより早く受け取ることができ、生活の立て直しをスムーズに進められるようになる。
東京海上日動は、テクノロジーの活用により、顧客の不便を少しでも軽減し、迅速な事故対応を実現していく。
レスポンス 森脇稔