獲得して良かった!! J1リーグ、今季最高だった新戦力10人。1年目から圧巻だった男たちとは?
GK:谷晃生(たに・こうせい)
生年月日:2000年11月22日 所属クラブ:FC町田ゼルビア 2024リーグ戦成績:37試合32失点 2024シーズンの明治安田J1リーグを語るうえで欠かせないのが、FC町田ゼルビアの大躍進だろう。昨季は黒田剛新監督の下でJ2優勝を達成。今季はクラブ史上初となるJ1リーグの舞台に足を踏み入れ、最終節まで優勝争いを演じた。 そんな成長著しいチームを最後方から支えたのが、今季開幕前にガンバ大阪から期限付き移籍で加入した谷晃生だった。 谷にとって、今季はこれまでのキャリアの中でもベストと言えるシーズンだったはずだ。リーグ開幕時からゴールマウスを守り続け、37試合で32失点の成績を残す。リーグ最少失点に輝いた「堅守・町田」を象徴する存在だったと言っていいだろう。 一方、全ての物事が順調に進んだわけではなく、来季に向けて課題も残った。今季終盤戦では失点に繋がるミスが発生。10月19日に行われた第34節の柏レイソル戦(△ 1-1)ではCKをキャッチし損ねて先制点を献上し、白星を逃す要因を作ってしまった。何より、谷本人が悔しい思いをしたはずで、来季のさらなるレベルアップを心に誓っているに違いない。 町田が悲願のJ1制覇を成し遂げるためには、今季キャリアハイの活躍を見せた谷の存在が欠かせない。クラブは、いまだ成長の天井が見えない24歳の守護神との長期的な結びつきが重要であると認識しているようで、今年11月には各メディアにおいて谷との契約を期限付き移籍から完全移籍に移行させる方向であることが伝えられた。リーグ最少失点の守護神は、来季も町田のゴールに鍵をかける。
DF:望月ヘンリー海輝(もちづき・ヘンリー・ひろき)
生年月日:2001年9月20日 所属クラブ:FC町田ゼルビア 2024リーグ戦成績:26試合0得点2アシスト 2024シーズンの明治安田J1リーグを最後まで盛り上げたFC町田ゼルビアにおける“成長株”といえば、身長192cmの大型SB(サイドバック)として注目を集める望月ヘンリー海輝だ。 ナイジェリア人の父親と日本人の母を持つ望月には、「未完の大器」という言葉がピッタリと当てはまる。今季、国士舘大学から町田に加入した23歳SBは圧倒的なフィジカルを武器に高い推進力でタッチライン際を制圧。セットプレー時に高さを生かした空中戦で対戦相手に脅威を与えた。 望月の躍進はクラブレベルに留まらなかった。FIFAワールドカップ26・アジア最終予選の9月シリーズでは、森保ジャパンにサプライズ招集。出場機会が訪れることはなかったが、今季町田で披露した活躍ぶりを見込まれての抜擢だった。 チーム戦術の理解やワンプレーの質などに目を向ければまだまだ粗削りな部分もあるが、伸び代の大きさを感じさせる望月には期待せずにはいられない。 開幕戦でプロデビューを飾った直後、望月は「またいつチャンスをもらえるか分からないですけど、チャンスをもらった時には試合で出た課題とか練習で出た課題を改善して、ピッチに立ったらチームの力になれたらなと思っています」と語っていた(2月27日公開/クラブ公式YouTubeチャンネル『FC町田ゼルビア | FC Machida Zelvia』より)。 最終的には、リーグ戦26試合に出場して2アシストをマーク。加入初年度としては十分な出来だったと言えるだろう。今後も、望月のさらなる進化から目が離せない。