クルマの“ミッション戦国時代” 生き残るのはどれだ?
■まとめ
多様なトランスミッション需要を総括すると、マニュアルトランスミッションはまだまだ世界で必要とされている。 そうした途上国需要の置き換えとなる可能性があるのはAMTで、現在のところ未熟なシステムだが、進歩の度合いによってはトルコンステップATを食うかもしれない可能性を秘めている。 CVTはわずかずつの進歩をしているものの、まだ決定的な出口が見つかっておらず、先進国の自動変速機としては若干劣勢である。 トルコンステップATは電制の精度向上と多段化で伸び悩みをブレークして再度、先進国用自動変速機の王座を確かなものにしている。 DCTは彗星のごとく現れたが、まだその長所が活かせるのはスポーツ志向のモデルだけだ。当初の評判があまりにも高すぎたために現在は少し勢いを失いつつある感じがする。ただし、AMTに発進マナーの技術ブレークスルーが起きれば、それはおそらくそのままDCTに応用できるため、AMTとタッグを組んでトルコンステップATを挟み撃ちにできる可能性がある。 トランスミッションの戦国時代を生き残るのはどのシステムになるのだろうか? (池田直渡・モータージャーナル)