中免で乗れて70万円台のトライアンフ「スクランブラー400X」の実力に感服
今年1月に発売され、中免(普通二輪免許)で乗れることとリーズナブルな価格で注目されているのがトライアンフの「スピード400」と「スクンランブラー400X」です。「スピード400」は以前にインプレッションをお届けしましたが、今回は「スクランブラー400X」に試乗することができました。 【細部の画像を見る】 スクランブラーとは、まだオフロード専用のモデルがなかった時代に、ロードマシンをベースにオフロード向けのタイヤやハンドルなどのパーツをアッセンブルし、未舗装路での走破性を上げたモデルのこと。近年は、そのレトロなスタイルに人気が高まっており、トライアンフもスクランブラースタイルのマシンに力を入れているブランドのひとつです。だからこそ、この「スクランブラー400X」にも期待が高まります。
■兄弟モデルとの作り分けにも注目
搭載されるエンジンは「スピード400」と同様の水冷の単気筒。シリンダーには空冷風のフィンが刻まれ、レトロな雰囲気を高めています。空冷のような見た目ですが、最高出力は40PS。近年増えている、ホンダ「GB350」などの空冷単気筒モデルと比べると、かなり高いパフォーマンスを発揮しています。 そのパワフルさは「スピード400」に試乗した際にも感じましたが、低中回転域から豊かなトルクがあり、400ccクラスにしては俊敏なダッシュ力を誇ります。マフラーは2本出しの排気口とされており、この点が「スピード400」との違い。パルス感のある排気音で、聞いているだけで気分が盛り上がります。 ホイールは「スピード400」が前後17インチだったのに対して、「スクランブラー400X」はフロントが19インチとなっていて、タイヤも溝の深いタイプとされるなど未舗装路での走行に対応。サスペンションは、43mm径の倒立フロントフォークなどは共通ですが、ストロークが前後とも150mmに伸ばされていて、見た目だけのスクランブラースタイルではないことが感じられます。 レトロな雰囲気の、ティアドロップ型ガソリンタンクや丸目のヘッドライトなどは2モデルに共通するイメージですが、ライトに金網のようなガードが設けられているのがスクランブラーっぽいポイント。シートも「スクランブラー400X」の方は前後分割式となっていてクラシカルなイメージを高めています。