6年ぶりに優勝を飾った新垣比菜が青木翔コーチと作り上げたスウィングをプロが解説【勝者のスウィング】
「ヨネックスレディス」で6年ぶりの2勝目を飾った新垣比菜。FWキープ率4位、パーオン率6位(大会期間中)だったスウィングをみんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファー中村修が解説。 新垣比菜のドライバー正面連続写真はコチラから
今シーズンの新垣比菜選手は成績には大きくは表れていませんでしたが、青木翔コーチのもとでショット、アプローチ、パットに加えてゲームの作り方、つまりスウィングとそれ以外の取り組みを地道に続けて来ていました。 青木翔コーチに聞くとスウィング面で取り組んだのは「クラブを円の動きで振りましょう」ということだと話します。「クラブを必要以上に立てたり寝かしたりすることなく、構えたシャフトの傾きの通りに動かしましょう」ということ。そして「自分がドローヒッター」であることを認識してクラブを振っていく面の意識とそれに合わせた手の使い方を重視したといいます。 こうしたショットの取り組みの成果が、ドローボールを持ち球にメカニズムの理解から悪くなるときのクセや傾向も理解できるようになり、修正できる力をつけて来ていました。 改めてスウィングを見てみると、トップの位置は頭よりもやや低くフラットでフェース向きもスクエアよりは空を向くややシャットフェースになっています。 スタンス幅の中でしっかりと体重移動というか右から左への加重移動が行われていて、バックスウィングで貯めたエネルギーをダウンスウィングに向かって放出する準備ができています。テークバックでは右の股関節の上に上体が乗り右足裏にしっかりと加重されていることが見てとれます。
切り返し以降は左に踏み込みながらも左ひざを流しません。頭の高さは変えずに踏み込んだ左ひざを伸ばし、左股関節を支点に骨盤をターンさせそのエネルギーを上体、腕、クラブへと伝えクラブを効率よく加速させていきます。 青木翔コーチとの取組みのショット以外の部分では、アプローチでのバウンスの使い方。バウンスを使うためのクラブの動きを理解することで、グリーン周りから取りこぼすことが格段に少なくなったといいます。 そしてパッティングでは「自分が気持ちよく打てるテンポを探すこと」が、早いテンポのスタイルに落ち着き、今大会のパット数の平均は27.67の森田遥選手に次いで28パットと2位とショット、パットが見事に噛み合ったことで6年ぶりの勝利へとつながりました。 しかし「まだまだ取り組むべきことはたくさんあります」と青木翔コーチ。新垣選手の第二章は始まったばかり、これからも注目していきましょう。
プロゴルファー・中村修
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