“準シード”まであと3位 稲見萌寧はルール改定に「損した気分だけど、1年だけでも」
◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70) 【画像】ここからもう1年 ルーキーとしてラウンドするのも、残り少なくなってきた。稲見萌寧は昨年「TOTOジャパンクラシック」で米ツアーのシード権を獲得して米ツアーに参戦。時に長時間の飛行機移動も経験しながら、メジャーを含めて17試合に出場してきた。初見のコースを相手に戦い、年間ポイントランキング(CMEグローブ ポイント)は103位。来季にある程度の出場が見込める“準シード”である同81-100位のカテゴリーに入るには、今大会で3ランクアップすることが求められる。 次週の最終戦「CMEグループ ツアー選手権」はフィールドが年間ポイントレースで上位60人に限られており、優勝をしないと出場は厳しい状況。「自分の中では今年最終戦と思って、最後は予選に通ってちゃんと最終日までしっかり回って。楽しんでやりたい」と悔いが残らないようにしたい。 今季が始まる前にルール改定がされ、これまでノンメンバー優勝者のシード権は優勝したシーズンに加えて翌1年だったが、今年から優勝したシーズン+翌2年に変更となった。つまり、今年「TOTO-」を優勝した竹田麗央は2026年シーズンまでのシード権を持つが、稲見の場合は今季までになる。
「(もう1年欲しかったかは)考えていなかったけど、私の時は1年で今年だったら2年だったって聞くと損した気分はありますね。でも、(シードを)一年もらえただけでも全然違うので、すごく良かったなと思う」 毎試合スイングのことを考えては実戦に臨み、今年はスイング不振に陥って後半戦にかけて成績が低迷したが、米ツアーで戦うことを選んだことに後悔はない。今週も「ティショットが比較的広いけど、グリーンにすごくマウンドがたくさんあって。(ピンがある)面にボンって打って止めない限り、端の方に流れて行っちゃう。すごく難しくて、回っていて面白い良いコース」と戦略性の高さに心がくすぐられる。 12月にアラバマ州で行われる最終予選会(ファイナルクオリファイイングトーナメント)に出場するつもりはなく、現状で確実なのは直近2シーズンの優勝者が集う2025年「ヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ」には出られるということ。 「先週は成績をというよりも、いま取り組んでいることが試合の中でどれだけうまくできるのかなってやっていた」。前週の「ロッテ選手権」は予選落ちし、「実際どうなるかは分からないけど、今週は結果が出るようにちょっと意識を変えてみようって(チーム内で)話し合った」と方向転換してコースに挑む。来季につながる一戦となる締めくくりを目指す。(フロリダ州ベルエア/石井操)