「無印良品の間違いない優秀作」これぞ令和のビズシューズ!“疲れにくいローファー”の秘密はインソールにあり/編集長のお墨付き『コレ買いです』
クラシックモダンなデザインにも注目!
インソール以外もなかなかなモノでした。 ハーフサドル&モカシン縫いと、アッパーはオーセンティックなスタイル。適度なシボが入っていて品のよさにも惹かれるのですが、これ、合成皮革と再生革を上手に組み合わせた素材なんですね。再生革は、革を裁断するときにどうしても発生してしまう端材を再利用したサステナブルな素材。機能だけでなく素材の面まで、世の中と同じ方向を向いていることがよくわかります。 個人的には、タンにクッション芯材が入れられているのも高評価でした。ちょっとスニーカーライクな感じがしたんですよね。足の甲があたっても痛くありませんでした。 靴底はシンプルなバルカナイズ製法を選択。グッドイヤーやマッケイなどクラシックな製法を取らず、またそれらのように見せかけることもしない潔さが逆にモダンに感じました。 ちなみに見た目はそれなりの重量感を感じるかもしれませんが、27.0cmサイズだと両足合計で648gと、それほどでもありません。 アウトソールはヒールを設けず、フラットな構造。適度にグルーブが設けられ、快適なグリップ力をもたらしています。この辺はスニーカーに近い感じで、革靴に慣れていない人でも履きこなしやすいポイントになるところですね。
【総評】これが令和のビズシューズだ!
この連載で過去に掲載した「肩の負担を軽くする 撥水 上から開くリュックサック」しかり、「バーを自由に調節できる ハードキャリーケース」しかり、無印良品は長年の不満を解決してくれるような製品を世に送り出してくれるブランド。ささやかな改良点に思えるかもしれないけど、実はけっこう画期的なレベルだったりするんです。 今回の「疲れにくい 革の端材を再利用した ローファー」で採用された立体インソールも、思わずいいねボタンを押してしまいたくなるようなアイデアで、間違いなく優秀作のひとつ。これらは別モデルである「疲れにくい 撥水スニーカー」でも採用されている技術で、すでに高い評価を集めていることからも出来の良さが証明されています。「疲れにくい」から、もうローファーだからと怠け者呼ばわりはできませんね。 デザインも今の時代感にちょうどよくて、ジャケパンスタイルにぴったり。令和のビズシューズとして推したいです!
構成/横山博之 撮影/村本祥一(BYTHEWAY) スタイリング/小林知典
MonoMaxWeb編集部